クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

菜の花あかり ―恋うた(98)―

2009年04月21日 | 恋部屋
快晴より雨が好き。
明るい曲より、切ない曲を聴く。
やるなら集団競技より個人競技。
本を選んでいているときは、
誰にも邪魔されたくない。

利根川の源流へ向かうとき、
流したCDは森田童子のアルバム「たとえばぼくが死んだら」。

自殺へ水上に向かった太宰治のごとく、
何かが「おいで」と呼んでいた。
うまくいってたものがかみ合わなって、
朝が始まるごとに胸が痛んだ。

 春はやさしい
 今宵は満月
 短い命の
 あなたは十七
 淋しいあなたと
 どこへ行きましょう
 (「菜の花あかり」作詞森田童子)

深夜に車を走らせ、
利根川の上流で朝を迎えた。
「もしも」と思うとき、
あの日見た利根川が甦る。

もしも別の選択をしていたのなら、
もしもあの人と出会っていなかったのならば……

利根川の畔で、
白む空をぼんやり眺めていた。
全てを否定された気がした。
こっちへおいでと誰かが呼ぶ。
揺れる菜の花のように――

「菜の花あかり」を聴く
http://www.youtube.com/watch?v=lrPyj82TCA0

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