誰もが入れるキョウドシ ―長寿と恋とキョウドシ（５）―

「もう何年恋を休んでいますか？」
という言葉があります。
「もうそんな年ではない」と言う人もいます。
これは対象が異性に限ったこと。
もちろんどんなに年をとっても恋をする人はいますが、
なかなかそんなときめきはないという声がほとんど。
しかし、対象を異性からずらしてみると、
一体いくつの“ときめき”があるでしょうか。
自分が夢中になれるもの。
それこそが恋です。

ここでは恋の対象として、
“キョウドシ”にスポットライトを当ててみたいと思います。
“郷土史”ではなくカタカナなのは、
あまりお堅く考えたくないからです。
これは年齢制限もなく、
昨今「生涯学習」と言われる対象として適しています。
対象が身近にあるため、健脚であればすぐに出掛けられるし、
自分探しにも繋がるはずです。

近頃恋をしていないという人は、
ぜひ自分の住む町に注目してもらいたいと思います。
専門的な知識がなくても多少の興味があれば誰でも入れる世界です。
いままで見慣れた景色がどんどん変わっていくのがキョウドシの魅力。
目から鱗が落ちるような発見も多々あれば、
知らない内に仲間ができて、異性への恋に発展しているかもしれません。
そうでなくても、一旦ツボに入れば、
恋の虜になっているはずです。
（「長寿と恋とキョウドシ（６）」に続く）