クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

なぜ、ゆず湯に入るのか?

2023年12月21日 | 民俗の部屋
午前は出勤し、午後は久喜の病院へ行く。
忙しさを理由に、しばらく心療内科から遠ざかっていた。
よくないと思いつつ、実際よくなかった。
主治医のいない曜日だったが、せめて年を越せるだけのクスリを処方してもらう。

年の瀬のせいか、病院は混んでいた。
診察の待ち時間にカポーティの小説、薬局では斉藤孝氏のノート本を読む。
ついで、書きためたメモの整理をする。

病院は待っているだけで疲労感を覚える。
薬局を出ると、ひどく体が重かった。
銀行へ寄り、コンビニで濃いめのコーヒーを買う。
カフェインで少し体力を回復。
その勢いで県立図書館へ足を延ばした。

病院と異なり、図書館に人はまばらだった。
パソコン優先席に座り、短編を書き進める。
「了」まで辿り着く。

11月いっぱいで、まとまった作品を書き終えたばかりだ。
なので、あまりカチッとしたものは書きたくない。
いまは、思いゆくまま書きたいものを書く。
そうしている内に、何かのタイミングでまとまったものを書き始めることが多い。
人生は何ごともタイミングだと思う。
振り返っても、しみじみそう感じる。

図書館を出て、ゆずと卵を買って帰宅。
冬至には1日早いが、ゆず湯にして子どもたちと一緒に入った。

夜が最も長いこの季節、太陽の光をたくさん浴びて育ったゆず湯に入ることで、
その滋養と活力を得ようとする昔からの年中行事である(諸説ある)。
家によっては、ゆずのみそ漬けやカボチャの煮物を食べる。
ほかに、屋根に水をまいたり、赤飯を焚く家もあったらしい。
そうすることで、痛風が治ったり融通(ゆうずう)が利くようになると言われた。

年末年始は、「年中行事」を最も感じる季節でもある。
ゆず湯からあがったあと、市町村史の民俗編を読み返す。
そういえば、ある地域で年中行事を調査しようとしていて、年明けにその会議に出席することになっている。
それをふと思い出し、パタンと本を閉じた。
民俗学ついでに、宮本常一の本を読みたくなる季節でもあるかもしれない。
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