久し振りの 「広島県立美術館」
行ってきました。『東山魁夷展』
平日の午後なのに、たくさんの人。 人気の高さがわかります。
会場は、初期の作品から 時代を追って展示されています。
<夕静寂>
山間を落ちる一すじの滝。 その白さが 滝の音しか聞こえない静寂を物語っています。
ポスターに掲載されている作品 <緑響く>
この色は、魁夷の青、です。白い馬は ”心の祈り” の象徴だそうです。
白馬が登場する絵が13枚ありました。 魁夷の心象風景でしょう。
渡欧してドイツで描いた作品 <行く秋>
金箔を施した落葉が美しいです。
展示の後半は 今回の目玉「唐招提寺御影堂・障壁画」です。
今、唐招提寺は改築中のため、障壁画を借り出すことができたのだそうです。
今後このような展示は行われないだろうと…。 いい機会に巡り合いました!
唐招提寺御影堂の内部の様子。
この障壁画…襖絵でいいのかな、すべて68枚が、今回展示してあります。
障壁画(1) <涛声>
襖16枚、それはそれは圧倒されます! 青水色の美しさ、波の描き方に感動。
この画は、青森から山口に至る日本海を見て描いたそうです。
息をのんで しばし見続けました。
障壁画(2) <山雲>
水墨画を思わせる絵面、群青と緑青、漂う水煙・雲に吸い込まれそうです。
この画は、信濃・飛騨・北陸の山々を元に描いています。
写真はありませんが、この他に中国の山川を描いた水墨の障壁画もありました。
魁夷は、この障壁画68枚を完成させるのに 10年の歳月を賭したそうです。
いかに彼が、この画業に心血を注いだかがわかります。
唐招提寺は、中国から渡来した”鑑真和上”が作りました。
東山魁夷は、”鑑真和上”へ捧げる 記念碑的大作としてこの作品を仕上げたということです。
日中の架け橋となった大作。
[その迫力、体感してください!!]
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