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仲良し夫婦の日記です。

読書日記~8~

2014-08-30 20:47:08 | 読書

また、せっせと本を読んでます。

「本」 って面白いですね。

「詩」も、「エッセイ」も、「小説」も、「ドキュメンタリー」も。

「映画」も好きだけれど、「本」の方が想像力をかき立てるので、もっと好きです。

自分の中で想像した情景や主人公。

私だけに広がる、その本の世界が好きです。

 

 

  ≪ジヴェルニーの食卓≫  原田マハ:著

  

4人の画家の素顔が、それぞれの身近な女性を通して語られる、4つの短編。

「アンリ・マティス」「エドガー・ドガ」「ポール・セザンヌ」「クロード・モネ」

マティスの明るい絵はどこから来るのか。

ドガの踊り子へ差し伸べる手。

貧しいセザンヌはいかにして絵を描き続けたのか。

モネの、”睡蓮”に思いを託した娘がいた。

印象派を代表する4人の、人生の断片が見えて、興味深い。

4人の作品を思い描きながら読むと、作品に向かう画家の絵筆が見えるようだ。

”踊り子”や”睡蓮”の絵が見たくなった。

 

 

  ≪女のいない男たち≫  村上春樹:著

  

久しぶりの村上春樹。しかも短編。読みやすいという評も聞かれ気楽に手に取った。

確かに読みやすい。彼流の仮想世界もわかりやすい。

妻を亡くした男。 友達に自分の恋人をあてがう男。

真実の恋を失ったプレイボーイ。 女の不思議な寝物語に惹かれる男。

妻に裏切られ、心が傷ついたバーテンの自己再生・・

一本の電話で、昔の恋人の死を知らされ戸惑う男。

女を失った6人の男たちの物語。

何かを失ったときに読むと、同化できるかもしれない。

 

 

  ≪天の梯≫  高田 郁:著

  

「みをつくし料理帖」10巻目にしていよいよ最終巻。

幼馴染みの野江ちゃんを、廓から身請けするために苦心する主人公”澪”。

そんな澪を助ける周りの温かい人々、なんていい人ばかりなんだろう。

次々と襲いかかる難題にもめげず、すっくと成長を遂げた澪。

念願かなって野江ちゃんの身請けも叶い、恋も叶い、

『雲外蒼天』 澪の天はどこまでも蒼い。

   *今後、登場人物のその後を書いた”特別巻”が出るとか。

     う~ん、どうだろう、先は読者の想像に任せて、このまま終わりの方がいいのにな。

 

 

  ≪死の淵を見た男≫  門田隆将:著 

  

2011年3月11日 東日本を襲った大地震と津波によって起きた「福島第一原発事故」。  

電源喪失、注水不能、放射線量増加、水素爆発・・・

そんな最悪の事態の中、現場はどう動きどう闘ったのか、というドキュメンタリーである。

筆者は、原発の所長だった”吉田昌郎”をはじめ、90人近い関係者に取材してこの本をまとめた。

地区民の安全を確保すること、日本を未曾有の惨事から救うこと・・・

それを一義に、自らは死の淵に立ちながら力を尽くした人々の壮絶な闘い。

現場に残った600人以上の人たちの、命を賭けた使命感は胸を打つ。

「原発の”是非”を問うものではなく、こういう事実があったことを知ってほしい」

筆者の言葉である。

この事実は、本当に重く胸に残った。 知らなくてはいけないことだ。

 

 

 

 

 

 

           


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