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仲良し夫婦の日記です。

読書日記 ~44~

2018-03-02 00:54:36 | 読書

昨年、ノーベル文学賞を受けた、英国在住の日本人作家 ”カズオ・イシグロ”氏の作品を2作読了。

長編の「忘れられた巨人」も手に取ってみたが、長い、ちょっと暗い、ということで

とりあえず、映画化された作品と短編集をチョイスした。

 

 ≪ 日の名残り ≫ 著: カズオ・イシグロ

これは、イギリスの文学賞・ブッカー賞受賞作。

1993年に映画化され 私も観たが、アンソニー・ホプキンス、 エマ・トンプソン の好演が光った映画だった。

 

物語は、イギリスのダーリントン卿のお屋敷・ダーリントンホールで、執事として働く ”スティーブンス” が主人公。

夜な夜な繰り広げられる、ダーリントンホールでの重要な国際的交流と、

スティーブンスの、執事としてのプロに徹底した仕事ぶりを、

イギリス独特の伝統文化を通して描く。

ある日、休暇をもらったスティーブンスは、6日間のドライブ旅行に出る。

屋敷の外に仕事以外で出たことのない彼にとって、外の世界は新しい物や人との出会いであった。

ドライブの1番の目的は、屋敷に勤めていた女中頭 ミス・ケントンとの再会だった。

今は結婚してミセスとなっていたが、秘かに恋心を抱いていた彼女との再会は

スティーブンスにとって、心弾む時間だった。。。

 

スティーブンスを演じた アンソニー・ホプキンスの寡黙な演技、

ミス・ケントンを演じた エマ・トンプソンのニヒリストな演技を思い出しながら

映像と重ね合わせて読むことができ、とても充実した読後感。

 

 

 ≪ 夜想曲集 ≫ 著: カズオ・イシグロ

~音楽と夕暮れをめぐる五つの物語~ 

*老いた歌手とその妻との別れの場で、ギターを弾くことになったギタリストの困惑

*音楽の趣味の合った仲間内での揉め事

*避暑先で出会った、ミュージシャン夫婦と若いギタリストとの交流

*一流になるために整形をしたサックス奏者と、隣室の女性患者とのドタバタ

*自分の才能を守るために演奏を拒否するチェリスト

どれも音楽を絡めた、洒落た短編集だ。

 

上の2作は同じ訳者で、アメリカ英語と違ったイギリス特有の英語のニュアンスを

とてもうまく語訳してあるように思える。

作者も満足だったのではないかナ。。。

 

 

 さてさて次に控えるは、ヴェルディによってオペラ化された「椿姫」の新訳本。

オペラは2回観たけれど(もちろんテレビで)、原作を読むのは初めて。

解説を読むと、オペラとは少し違う筋書きのよう。 楽しみ!

 

 

 



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
本紹介、待ってました! (sayosayo)
2018-03-02 10:11:52
いつも本紹介、楽しみにしてます、ありがとうございます。イシグロ作品の前者は、ノーベル賞決定後本屋の山積みから 知らない作者だからどれでもいいやくらいで、購入。読んでる途中は退屈、でも読後には行ったことのないイギリスの風景が広がってきました。短編集、次回お会いするとき貸してください。椿姫も、教えて下さりありがとね♪追伸 6月のレジェンド公演、生協のプレイガイド注文書であっせんしており、そのことがうれしかったです。私は、すでにkumikoさんにお願いしてるので、当日を今からわくわくです(笑)
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Re.本紹介、待ってました。 (kumiko)
2018-03-02 10:31:33
sayosayoさん、「日の名残り」読まれたのね
そうそう、淡々とした筆致ですね。映画観て読むとまた違いますよ。レンタルしてるから是非❗
「夜想曲集」持っていきますね。忘れないようにφ(..)メモメモ
6/9、お会いできるのが楽しみです🎵
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