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仲良し夫婦の日記です。

読書日記 ~55~

2018-12-13 20:57:28 | 読書

楽しい本と、ちょっとシリアスな本を2冊、読みました。

 

  ≪ あの家に暮らす四人の女 ≫  著 : 三浦 しをん

庭付きの 古い屋敷に住んでいるのは、マイペースな母と、刺繍が好きなアラフォーの娘、

そして娘の友達と、その若い後輩の四人。

父親は、母が昔追い出したらしく不在。その代わり、お庭番と称する老人が庭の一角に住んでいる。

その5人をめぐる出来事を、軽妙洒脱に描いた小説。

作者は、辞書の編集者を描いた「舟を編む」を書いた、三浦しをん さん。

柔らかい描写は前作と同じだが、この「あの家に暮らす~~」の方が、より笑いを誘う。

 

同居している友達の部屋が水浸しになったり

後輩がストーカーに遭ったり

カラスが喋ったり

父の霊が彷徨ったり

開かずの部屋から 河童のミイラが出てきたり

等々、奇想天外なストーリー展開。

でありながら、娘たちの悩み、人生観がドラマティックに綴られてゆく。

 

例えて言うなら、小説の「サザエさん」(?)とでも言おうか。 面白い!

 

 

  ≪ 太陽は気を失う ≫  著 : 乙川 優三郎

以前読んだ、大佛次郎賞受賞 「脊梁山脈」を書いた 乙川優三郎氏の作品。

これも芸術選奨受賞。 筆の達者さ、文の精密さは変わらず。

前に挙げた「あの家に暮らす~~」とは打って変わって、シリアスな小説である。

人間の業、死、病、転機、失ってゆく愛などを、14の短編で、しんみりと書いている。

 

この14編の中に、自分とリンクする話があり

ふと立ち止まって、来し方を振り返ったり

これからの未来に思いを馳せたり

・・・でも 暗いばかりではなく、その中には救いがあって、その安堵感が嬉しい。

 

乙川さんは、癖になる!

 

 

コメント (2)
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