愛かそれとも肉欲か、とかなんとか

そんな薄っぺらい話を聞かされるたびに、
精神と肉体が相対立するものだなんて、
ヨーロッパ的な二元論に引き裂かれてしまった、
ぼくたちの貧しい心を思うのだよ。

どうしてまた、肉体と心が別々のものだなんて、
そんな不自然なことを信じるようになったんだろねぇ、全く。

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　山が

　山が遠くから
　人の心をとりこにする。

　人がその心を
　さがしにゆく。

　つまり
　身体ごととりこになる。
　　　　　　　　　　　　吉野弘
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好きな人の心だけを、
あるいは体だけを愛していろだなんて、
できない相談なのだ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E5%85%83%E8%AB%96