庭先の四季

庭先や近隣の四季の変化や歳時記、自然観察、動植物等を中心に
綴ります。

葛の裏風

2017-09-08 09:30:58 | 日記・エッセイ・コラム

夏の間、すごい繁殖力で隣の森の斜面を覆い尽くしていた葛の葉。

秋風が吹くと、ひるがえる白い葉裏が銀色の風の道を見せてくれる
事から、その風は「葛の裏風」と呼ばれていたらしい。。

葛は空き地等で、どこでもツルを伸ばして繁殖するので厄介者?
扱いされますが、昔は葛の根から葛粉をとったり、茎の繊維で葛布
を作るなど、人々の暮らしと結びついており、風邪薬の葛根湯も葛
の根が主材となっているそうです。

そう言えば、子供の頃風邪をひくと母が片栗粉をお湯で溶いた甘い
葛湯を作ってもらって飲んだ記憶が残っているが・・・

葛をカタクリとか、カタクリノキと呼んでいる地方もあるそうですが、
今では、葛湯の原料の片栗粉はジャガイモのデンプンから作られて
いるそうです。。

森の斜面を覆い尽くして繁る葛の葉、風が吹くと、ひるがえる
白い裏葉が銀色の風の道
を見せてくれる。。

 「きのうけふ葛葉に嵐吹くことよ」 (白雄)

「秋風の吹き裏返す葛の葉の恨みてもなほ恨めしきかな」 (平貞文)

葛の葉の「裏見」は「恨み」にも通じていたようです・・・

ふだんは葉の裏に隠れて、あまり目立たないのですが紅紫色
の美しい葛の花は、秋の七草の一つにも数えられています。

裏山では、ハゼの木の葉が早くも紅葉始め?

 

コメント (2)
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