向田邦子のエッセーに、氏が子供だった頃、
間違って覚えてしまった歌詞の話しが登場する。
荒城の月の「眠る盃」だったり、田原坂の「ちんばは濡れる」だったり。
荒城の月は、
🎵 春高楼の花の宴 めぐる盃 影さして ~
この「めぐる盃」が「眠る盃」だった。
田原坂は、
🎵 雨は降る降る 人馬は濡れる ~
西南の役で退却する薩軍兵士が、片足を引きずり馬と一緒に撤退する様を、
「人馬」を「ちんば」と間違ったまま、と告白しておられた。
小生にも、何処で仕入れたか忘れたが、
「恐いカニ」や「ウサギ美味し」がある。
恐いカニは、浦島太郎の歌詞から、
🎵 帰ってみれば 此は如何に ~
竜宮城から還ってみれば、砂浜では「恐いカニ」のお出迎え?
童謡ふるさとの歌詞から、
🎵 ウサギ追いし かの山 ~
「ウサギ追いし」が「うさぎ美味し」となっていた。
戦後の一時期、食糧難でウサギを飼育する家が多かった。
我が家でも、ウサギの飼育を小学生の私が担当させられた。
お正月の御馳走は「ウサギ美味し」だった。