インターネットの便利な点の一つは、様々な世論調査を比較的簡単に入手できることである。簡単に「アメリカ人は・・・」、「日本人は・・・」と言いがちだが、実際に人々が何を考えているのか、まとめて知ることは容易ではない。その際、バロメーターのひとつとなるのは世論調査であろう。
アメリカは世論調査が発達している国で、幅広く活用されている。日本のメディアに引用されるギャラップ社などの世論会社は有名で、同社のサイトも様々な調査していて便利だが、授業でよく使った3-4年前と比べると、公開コンテンツが少なくなって、2-3日するとすぐ会員でないと見られなくなってしまった。無料で見られて、しかもアメリカの各調査をテーマ別に上手く整理しているのは、PollingReport.comである。ギャラップの2月7-10日の「アメリカの最大の敵はどの国か」という調査結果も早速掲載されている。
この調査によると、イラク(22%)、北朝鮮(22%)、イラン(14%)、中国(10%)、アフガニスタン(3%)と続くが、「アメリカ合衆国自体」という回答が2%を占めているのが興味深い。反対にアメリカ国民が「友好的」だと思っている国は2004年2月のギャラップ調査では、オーストラリア(88%)、イギリス・カナダ(87%)、日本(75%)、ドイツ(69%)、メキシコ(68%)、ブラジル(66%)、インド(61%)、イスラエル(59%)、ロシア(59%)といった順になっている。同調査でアメリカが「非友好的」だと思っている国は、北朝鮮(83%)、イラン(77%)、PLO(76%)、イラク(74%)、キューバ(67%)、サウジアラビア(66%)、アフガニスタン(65%)、パキスタン(64%)、中国(54%)となっている。
日本では内閣府(旧総理府)が毎年、「外交に関する世論調査」を行い、ネットでも公開されている。最新の調査である昨年10月の調査では、「親しみを感じる」と回答した国・地域は、アメリカ(71.8%)、韓国(56.7%)、西欧(56.5%)、カナダ(53%)、東南アジア(41.5%)といった順であり、反対に「親しみを感じない」と答えたのは、ロシア(77.9%)、中東(77.3%)、南西アジア(64.9%)、中国(58.2%)、東南アジア(48.4%)といった順になっている。日本の調査は官庁の調査で、しかも国と地域がごちゃになっているので単純に比較できないが、日本の回答のほうが冷戦時代とあまり変わってないような外国イメージをもっており、アメリカは英連邦の国々と日独にかなり親近感を持っている点が面白い。ロシアについても59%が好感を持っている点も注目すべきだろう。こうした調査がどこまで意味があるのか、ステレオタイプを強化するだけでは、という批判も当然考えられるが、相手国に対するイメージ戦略を考える場合にも各国の外国イメージ調査は役に立つのではないだろうか?
アメリカは世論調査が発達している国で、幅広く活用されている。日本のメディアに引用されるギャラップ社などの世論会社は有名で、同社のサイトも様々な調査していて便利だが、授業でよく使った3-4年前と比べると、公開コンテンツが少なくなって、2-3日するとすぐ会員でないと見られなくなってしまった。無料で見られて、しかもアメリカの各調査をテーマ別に上手く整理しているのは、PollingReport.comである。ギャラップの2月7-10日の「アメリカの最大の敵はどの国か」という調査結果も早速掲載されている。
この調査によると、イラク(22%)、北朝鮮(22%)、イラン(14%)、中国(10%)、アフガニスタン(3%)と続くが、「アメリカ合衆国自体」という回答が2%を占めているのが興味深い。反対にアメリカ国民が「友好的」だと思っている国は2004年2月のギャラップ調査では、オーストラリア(88%)、イギリス・カナダ(87%)、日本(75%)、ドイツ(69%)、メキシコ(68%)、ブラジル(66%)、インド(61%)、イスラエル(59%)、ロシア(59%)といった順になっている。同調査でアメリカが「非友好的」だと思っている国は、北朝鮮(83%)、イラン(77%)、PLO(76%)、イラク(74%)、キューバ(67%)、サウジアラビア(66%)、アフガニスタン(65%)、パキスタン(64%)、中国(54%)となっている。
日本では内閣府(旧総理府)が毎年、「外交に関する世論調査」を行い、ネットでも公開されている。最新の調査である昨年10月の調査では、「親しみを感じる」と回答した国・地域は、アメリカ(71.8%)、韓国(56.7%)、西欧(56.5%)、カナダ(53%)、東南アジア(41.5%)といった順であり、反対に「親しみを感じない」と答えたのは、ロシア(77.9%)、中東(77.3%)、南西アジア(64.9%)、中国(58.2%)、東南アジア(48.4%)といった順になっている。日本の調査は官庁の調査で、しかも国と地域がごちゃになっているので単純に比較できないが、日本の回答のほうが冷戦時代とあまり変わってないような外国イメージをもっており、アメリカは英連邦の国々と日独にかなり親近感を持っている点が面白い。ロシアについても59%が好感を持っている点も注目すべきだろう。こうした調査がどこまで意味があるのか、ステレオタイプを強化するだけでは、という批判も当然考えられるが、相手国に対するイメージ戦略を考える場合にも各国の外国イメージ調査は役に立つのではないだろうか?