箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ01号 KHR 標的269『1R(ラウンド)』

2009-12-05 19:01:12 | 雑誌[J]
早いもので、新年第一号となりました今号は、前回の戦闘の続き、
雲ヴェロキラプトルを一蹴したランボからスタートです。

驚愕する太猿と(よし!!) と満足そうな了平、信じられないものを見るかのような
桔梗の目の前で、粉砕された雲ヴェロキラプトルの肉塊が地面に落ちます。

太猿:『一瞬にして…全滅させた…』
野猿:『あのチビ…』 『す…すげぇ!!』

素直に驚く二人。一方、余裕の笑みを崩すことのない桔梗は流石ですね。

桔梗:『ハハン…』 『雲(ヌーヴォラ)ヴェロキラプトルを倒すとは、遊びは通用しないようですね』

見下ろす桔梗の視線の先、気力を果たしたらしいランボは『マ・マ・ン…』 と呟きながら
コテッと眠ってしまいます。『よくやったぞランボ!!』 と労いながらランボの体を受け止める
了平の優しい顔を見ると、彼もやはりよい兄貴分だと気付かされます。

桔梗:『わかりました』 『もう少し戯れるのも悪くないのですが
    私には 一刻も早くユニ様を確保するという目的がある』
   『そろそろ本腰を入れましょう』

言いながら、マーレリングに炎を灯し、胸に埋め込まれた匣を邂逅する桔梗。
チョイスでもやたら強かった彼の修羅開匣に警戒する了平たちですが、
不意に現れた黒い影がバジルを襲います。

バジル:『ぐあっ!』
了平:『バジル!!』

右肩を抉られ地が噴出したバジル。ズババと音を立て伸びてくる何かに
『伏せろ!!』 と叫びつつ太猿・野猿・ランボを庇いながら
地面に伏せる了平。その頭上にビンッと張られたのは、恐竜の模様を持つ胴のようなもの。

顔を上げた彼らが見たものは、無数に生えた恐竜の首から上の部分、
そして、その根元は中央に浮いている桔梗の髪へと繋がっていました。
数は無尽蔵のようですが、ヤマタノオロチの恐竜版のようなものでしょうか?

太猿・了平:『か』
バジル:『怪物…!!』

思わず呻く太猿たち。

桔梗:『私の体は 肉食スピノサウルスの姿を雲の炎で変形増殖させており 原形をとどめていないのです』
   『自ら言うのも何ですが 真6弔花最強の戦闘力を誇っています』

桔梗自身は、隊服の腕部分が無くなり、肩から炎を纏った角のようなものが生えていますね。
顔にも若干の突起が見られます。
そんな彼に、『相手にとって不足はない…』 と立ち上がる了平。
彼は、死ぬ気の炎を噴出する靴を履いていたようで、既に体を浮かせています。

了平:『ここは ボンゴレ晴の守護者 笹川了平が相手になる!』
バジル:『拙者も戦います!!』

ファイティングポーズを取る了平に声をかけるバジルですが

了平:『いいや』 『ここは オレ一人でいく!!』
太猿:『なに!?』
了平:『オレのスタイルは一対一の方が戦いやすい』 『それに おまえはケガがひどいではないか』
バジル:『な…』 『ひどいケガは笹川殿も!』
了平:『心配はいらん』

スッと手を出す了平は、指を3つ立てて宣言します。

了平:『3分』 『1R(ラウンド)で倒してみせる』
桔梗:『ほう』
バジル:『3分で……?』 『まさか…!!』
了平:『我流!!』 『ブレイクだ!!!』
我流:『ガアア!!!』

叫ぶ了平の声に応えるように、雄叫びを上げながら背負ったバズーカから
何かを放出する我流。お揃いのグローブをつけている彼女は可愛いですね。

我流が放った光弾は、了平の体に当たりました。それに驚く桔梗を余所に、
全身に自ら輝く光を纏った了平は次の指示を出します。

了平:『うおおお!!!』 『我流!!!形態変化(カンビオ・フォルマ)!!!』
我流:『ガアアッ!!!』

更にその声に応え、地を蹴った我流が光に包まれ、始まる形態変化。

太猿:『あれがボンゴレ匣!!』
野猿:『どうなっちまうんだよ!!』
バジル:『リボーンさんの話では』 『初代晴の守護者は 最強の名を欲しいままにした無敗のボクサーだったといいます』

了平の体の前で像を結ぶボンゴレの紋章。

だが強すぎた彼は ボクシングの試合で相手を殺めてしまい
拳を封印し 神に仕える仕事に就いた……

ロザリオと聖書らしきものを手にした、神父服姿の黒髪の男性。

それ以後 彼がリングにあがることはなかったが……
一度だけファミリーに危機がおとずれた時 己に3分間の時間制限を課し その拳でファミリーを救ったという…

拳にテーピングをし、法衣を脱ぎ捨てた初代晴の守護者が、
ボンゴレ初代を背に庇うようにしているのが印象的です。

バジル:『笹川殿のあのボンゴレ匣はその時の武器……』 『いや…状態をも表しているんだ!!』

明るく大空を照らす日輪と謡われた ナックルの極限(マキシマム)ブレイク!!!

額と甲辺りに大きな装飾のついたヘッドギアとグローブを装着し、構える了平。
どうでもよいですが、この一連の流れが魔法少女の変身シーンを見ているようだったとか
言ってませんよ言ってません。

桔梗:『ハハン 純度の高い炎です さすが選ばれし守護者と その兵器』
   『ですが 私が修羅開匣してしまった以上 体に触れることすら…』

見下した状態の桔梗ですが、ギャオと音を立てて突っ込んできた了平に
瞬く間にアッパーを決められます。

桔梗:(何……私の動きについてこれる人間など!)

血を吐きつつ驚く桔梗。
敢えて「人間」と言っているからには、真6弔花は人外の存在なのでしょうか。

桔梗:『ハハン』 『まぐれですよ…』

言いながら一旦距離を置く桔梗ですが、たちまちに了平に追いつかれ、(バカな!!) と驚きます。

了平:『極限(マキシマム)』 『コンビネーション!!!』

高速連打を、すべて桔梗の顔面にぶち込む了平。
ひたすら顔を狙ってます。

桔梗:(これは…異常だぞ!! 人間としてこの強さ…)
   (私が今まで戦ってきた人間の中では 最も強い個体だ!!)

そんなことを冷静に考えている間も桔梗は、ずっと顔を殴られています。
顔が変形するほど殴られ続けています。

了平:『見ていてくれ師匠!!』

コロネロの顔を思い浮かべながら放つ特大の一撃。

了平:『極限(マキシマム)キャノン!!!』
桔梗:『ぐはっ』

吹っ飛ぶ桔梗に、『すごい!!』 『完全に圧倒している!!』 と驚くバジルですが、

了平:(ぬぅ… いなされたか……)

浮かぬ顔の了平。一方吹っ飛ばされた桔梗は荒い息をつきながらも、やはり冷静でした。

桔梗:『ハアァ…』 『わかりました…』
   『あなたがカンガルーから受けた光弾は』 『肉体に直接作用する晴の活性の炎ですね』

唐突に語りだす桔梗。
彼によれば、その晴の炎はケガを修復するたぐいのものでなく、神経と筋肉のみを超活性させ
何10倍ものパワーにする、敵にしてみれば恐ろしい炎だそうです。

桔梗:『もちろん この炎に耐えうる肉体を持つ人間など ざらにはいないでしょう』
   『普通の人間ならば その圧倒的力に体が耐えきれず クラッシュしてしまう………』
   『とはいえ あなたも』 『3分しか肉体がもたないようですがね』

笑みを浮かべつつ言い放たれたその言葉に、痛いところを突かれたような了平の顔を見る限り、
どうやら桔梗の言葉は的を射ているようです。


太猿:『3分というのは……』
バジル:『肉体のタイムリミットだったのか!!』
桔梗:『もっとも 今のあなたの攻撃力を真正面から受けたら 私も勝てそうにない』
   『さあ ここからは競争です』
   『残りの時間で 私の雲の増殖による防御が勝るか』 『あなたの晴の活性による攻撃が勝るか』

桔梗の足元、次々と首をもたげるスピノサウルス。
そしてその頭が凄い勢いで分裂し、どんどん数を増していきます。

了平:『面白い…』 『この勝負 受けよう!!』

笑みを浮かべ、『いくぞ!!!』 の声と共に突撃する了平。
それを一斉に迎え撃つスピノサウルス。

了平:『極限(マキシマム)イングラム!!!』

連打を繰り出し、スピノサウルスを撃退していく了平ですが、
相手は次々と襲ってきます。

了平:『ぐっ』 (傷が開きフォームがくずれる…)(だが…… 泣いても笑っても最後の戦いだ…)

背中の傷が開いたことで噴き出した血。僅かではありますが、攻撃を受けた腕の傷からも血が流れます。
そんな了平を、不気味な笑みを浮かべながら眺める桔梗。

了平:(こいつらを倒せば…こんな殺伐とした世界をもう見せなくて済む…まってろ京子…)
   (必ず兄ちゃんが 過去へ帰してやるからな!!!)

京子の顔を思い浮かべ、拳を振るい続ける了平。
彼も本当によい男だと思います。やがて。

了平:『くっ』 『くそう!』
桔梗:『ハァ…ハァ…』

攻撃を止めてうなだれる了平と、変わらずそこに立つ桔梗。
どうやら3分経過したところで、残念ながら了平は桔梗を倒すことは叶わなかったようです。

桔梗:『ハァ…ハァ… あなたがケガをしていなければ…』 『ハァ…危なかった…』
了平:『ぐっ』 『ぐああ!!!』

肩を抑え叫ぶ了平はどうやら、超活性の反動がきてしまったようです。
常に死ぬ気の了平がこのような状態になるとは、技がどんなにヘビーなのか窺えますね。
『今 楽にしてあげましょう』 と告げる桔梗は、もう息が整っています。

バジル:『まて!!』 『貴様の相手は拙者がする!!』
桔梗:『ハハン 言っておきますが 増殖のできる私にとっては 今の戦いで失った戦力は0です』
   『完全な私に ケガをしている あなたでは 勝ち目はありませんよ』

雨イルカを出して戦闘宣言したバジルに対し、桔梗が自分の体のダメージを無視して
「完全な私」と言っていることは敢えて触れませんが、足元のスピノサウルスは
またもや増殖を始めています。
と、不意に視線をずらし、語りかける桔梗。

桔梗:『せっかくならば1人と言わず』 『そこに隠れている君もどうですか?』
了平:『!!』
バジル:『!!』

その言葉に驚き、桔梗の視線を辿った了平とバジルが見た先に居たのは、
トンファーを持ち、既にボンゴレ匣Ver.となったバリネズミを従えたヒバリでした。
ロールという可愛い名前にぴったりな体をしていますね。

バジル:『ヒバリ殿!!』
桔梗:『やはり あなたでしたか』 『なぜ手を出さず見ていたのですか?』
ヒバリ:『並中(うち)のボクシング部主将は試合中に手を出すと』
    『委員長会議にまで乗り込んできて うるさいからね』
了平:『ヒバリ…』

呻く了平ですが、この二人はなんだかんだ言って、10年後も上手く付き合っていましたよね。
年齢不詳のヒバリですが、了平と同学年と考えてよいのかどうか…。

桔梗:『なるほど 美しい友情の協定ですね』 『ですが 私のルールはあなたと違い…』
   『手段は選びません』

凶悪な笑みを浮かべ、変形した腕をかざした桔梗。
と、何かを感じて視線を左下にやったヒバリが『!!?』 と驚愕した一瞬の後に迸ったのは、
血飛沫のようなものと、引き裂かれ宙に舞った『風紀』の腕章と安全ピン。

了平:『!!』
バジル:『!!』
桔梗:『さようなら』

驚愕しショックを受けたように目を見張った了平とバジル、そして
ハハンと笑う桔梗の別れの言葉で以下次号!!

ヒバリの突然の登場にも驚きましたが、それ以上に最後の描写に驚きました。
とはいえ、ヒバリのことだから大丈夫だろうと、妙に安心はしていますが(笑)。
それよりも、腕章や制服をダメにされたことに怒りそうということの方が心配です。

そして「倒してみせる」と宣言したにもかかわらず敵を倒せなかったことは
残念で仕方ないです。ランボも寝てしまいましたし、ボンゴレファミリーの特徴と豪語した
連係プレーはいつになったら見られるのでしょう。

また、今話で全初代守護者が明かされましたね。
リング争奪戦のときに明らかとなった初代ファミリーの内、宗教家は晴の守護者と分かりましたが、
ライバルマフィアや国王、軍人はそれぞれ一体誰に当てはまるのかが知りたいです。

それにしても、初代ファミリーの危機は一度だけなのでしょうか?
その時に、守護者が全員集合した…とかなのかな。
全員が顔をあわせることがあったのかとか、普段 戦闘が絡まないときでも
Ⅰ世と交流があったのかなど、初代ファミリーについてはもっと知りたいですね。
なんと言っても、守護者は全員、Ⅰ世が気に入った人物らしいですから、
そこら辺の話も是非見てみたいです。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ53号 KHR 標的268『一撃』

2009-12-05 15:49:43 | 雑誌[J]
颯爽と現れたXANXUSとベスターが前面に出て開始の今号。
XANXUSが白いシャツに上着を肩に掛けていることといい、
羽織っている上着の腕にヴァリアーの紋章が見えることといい、
なんだかとてもヒバリと被っている気がします…なんてことは
言っちゃダメですかそうですか。
そして彼のあの羽飾りは、10年経っても謎です。

XANXUS:『沢田に伝えろ』 『ボンゴレ9代目直属 独立暗殺部隊ヴァリアーは――』
    『ボンゴレの旗の下 ボンゴレリングを所持する者共を援護する!!』

あくまで9代目直属を謳ってはいますが、ツナが正式に10代目に就任して代替わりを果たした暁には
10代目直属になるのでしょうか?
典型的な穏健派である9代目ですら必要とした暗殺部隊ですから、
ツナがボスの座に就いても、変わらず存在しそうな気がします。

ヴァリアーが自分たちを助けにきたことに驚く獄寺に、
『ししし 情けねーの!』 『それでも嵐の守護者かよ』 と言いつつ
支えていた肩を外し、獄寺を地面に落とすベルがよい感じです。
その足元で、小ばかにしたように笑う嵐ミンクと、それに威嚇する瓜もまた
可愛いです。

スクアーロがどこにいるか尋ねるルッスーリアに、彼がやられて
山本たちが捜索していることを伝える獄寺。

XANXUS:『ハッ』 『死んだか』
レヴィ:『ハッ』 『死んだか』
ルッスーリア:『ってことは 次期作戦隊長私かしら』
ベル:『これで ど突かれなくてすむ♪』

全員が楽しそうというか嬉しそうなのですが、特にレヴィの笑顔が凄いです(笑)。
(やっぱ こいつら…… 普通じゃねえ…)との感想を抱く獄寺の反応は尤もですね。

ヴァリアーの存在を知らなかったらしいブルーベルに、彼らが何者なのかを説明したザクロ。
続けて放った『どのみち消すだけだがな』 の一言に
『やってみろカス』 と手に憤怒の炎を集めるXANXUS。

獄寺:『……聞けXANXUS…!!』 『奴らは パラレルワールドを使い
    お前達の技をすでに攻略している…型のある技は使わない方がいい!!』
XANXUS:『るせえっ』
獄寺:『なっ』 『人が親切に…』

獄寺の言葉を無視し、XNAXUSは攻撃をしかけます。

XANXUS:『かっ消せ』
ブルーベル:『にゅ』
ザクロ:『こいっ』 『バーロー!!』

XANXUSの、ベスターへの一言から始まった真6弔花 VS ヴァリアー戦。
その激突の衝撃の大きさは、ツナたちの地点からも観測できるほどです。

ツナ:『獄寺君達の地点の 戦闘が激しくなってる!!』
獄寺:『聞こえますか10代目!!』
ツナ:『!』 『獄寺君!?』
獄寺:『オレ達……ヴァリアーに救われました』 『今 奴らはザクロとブルーベルって奴と交戦中です』

一箇所に集められ、ルッスーリアの晴クジャクの治療を受ける獄寺たち。
某部下の皆さんと同じように、爪とか髪が伸びたりしないのか気になります。

ツナ:『え!?』 『ヴァリアーが…来てるの!?』
獄寺:『ハイ』 『相変わらず ムチャクチャな奴らですが…』
   『ボンゴレの旗の下 オレ達を援護すると』 『XANXUSが!!』
ツナ:『!!』 『ザ… XANXUSが!!?』

思いがけない獄寺の言葉に驚くツナですが、リボーンの
『奴の強さはお前が一番知ってるはずだ』 『心強い援軍だな』 との言葉に
満面の笑みで頷きます。
と、今度は湖の方で火柱が上がり、そちらへと意識を向けるツナたち。

ツナ:『湖の地点には たしか……』
フゥ太:『了平兄 バジル兄 太猿に野猿に…それにランボが守ってるはずだよ!!』
ツナ:『ランボ!!』
ハル・京子:『!!』

場面変わり湖の地点では、桔梗との戦闘が繰り広げられていました。

桔梗:『ハハン』 『これほどの敵が待ち伏せているとは正直驚きましたよ』

宙に浮かび、ボンゴレメンバーを見下ろす桔梗は、無傷で余裕の表情です。

太猿:『くそう 一撃で仕留められなかった……』
野猿:『ちっくしょ~!!』
了平:『よくやったぞ 太猿 野猿!!』
バジル:『ここからは拙者達に任せてください!!』

地に膝をついた太猿、野猿に声をかける了平とバジル。

太猿:『お前達もひどいケガをしているではないか!』 『第一…』
   『こんなチビまで連れてきちまって どういうつもりだ!!』
ランボ:『タザル 知(ち)らないの?ランボさん強いんだよ!!』
    『ウチューとかチキューとかで』 『一番 強いんだよ!!』

太猿とランボの仲良しっぷりがよいです。
ここにきて、本当に太猿はよい兄貴だなと気付かされます。
そして、ランボがよい感じにウザいです(笑)。

了平:『ランボを戦わせるつもりはない!!』
バジル:『桔梗は 我々が倒してみせます!!』
ランボ:『ぐぴゃ?』

闘志を燃やす二人に対し、『ハハン』 『私を倒すですって?』 と嘲る桔梗。

桔梗:『もしや 戦士の数が上回っていれば勝てるとでも?』
   『我々が 部下を連れてこないのは 自分達だけで事足りるからですよ』
了平:『何!?』
桔梗:『あなた達には この匣一つで充分です』
   『ユニ様を一刻も早くお連れしたいので 早速失礼しますよ』
   『開匣』

取り出した一つの匣から飛び出したのは、無数の恐竜でした。

雲(ヌーヴォラ)ヴェロキラプトル!!!

地に降り立った直後、野猿の左肩を爪で切り裂くヴェロキラプトル。
思わず声を上げた野猿の元へ駆けつけ、拳を繰り出す了平ですが、
それを全てかわし、尻尾での攻撃をも繰り出すヴェロキラプトルは
かなり手ごわいようで、バジルもあしらわれています。

桔梗:『恐竜タイプの匣兵器は 動物タイプより遥かに強力でしてね』
   『この匣兵器一つで 最新装備の軍隊一個師団以上の戦闘能力を誇っています』

傍観している桔梗が解説してくれている間に、ヴェロキラプトルの尻尾に弾かれ
飛ばされるランボ。恐竜のいる地点に投げ出されたランボをキャッチした太猿は
彼を庇い、ヴェロキラプトルに左腕を噛まれてしまいます。

太猿:『なぜ こんなチビを連れてきた!!』
了平:『!!』(……それは…)

太猿に問い詰められた了平が思い浮かべたのは、ランボを戦わせることに
あくまで反対するツナとリボーンとのやりとりでした。

当初は、ツナと共にランボが戦うことに反対していた了平でしたが、

リボーン:『ランボは アホでウザイチビだが』 『リングを継承した れっきとしたボンゴレの守護者だ』
     『選ばれたことには 意味があるんだ』
ユニ:『私もボンゴレファミリーの本当の力を出すためには ランボちゃんの力が必要だと思います』

この、二人の言葉に動かされたようです。

ツナ:『ユニまで…』 『でも……やっぱりオレは反対だよ…』

ずっとランボを抱っこしたままのツナが、なんだか可愛かったです。
バジルが保育係を引き受けるまで、やはりツナがずっとその役目に就いていたのでしょうか。

了平:『うむ』 『…沢田』
   『オレが極限に責任をもって ランボの面倒を見る!!』 『それならいいだろう?』
京子:『お兄ちゃん』
ツナ:『お兄さん…』
了平:『ようは 勝てばいいのだからな!』 『大丈夫だ!!』

了平もまた、頼れるお兄さんですね。
そんな彼の肩に、リボーンが乗りアドバイスを授けます。

リボーン:『そのとおりだ了平 一応 念のために あのアホに軽い催眠で封じておいたスイッチを教えてやる』
了平:『スイッチ?』
リボーン:『本当にヤバイ時に叫んでみろ』

それは今だと判断した了平が、大きく息を吸い込み叫んだ言葉。それは

了平:『どうしたランボ!!!』 『沢田のママンに会いたくないのか!!?』
ランボ:『!!!』 『ママン……?』

(ママンに会いたい 過去へ戻りたいという気持ちが 奴の 眠っている炎を引き出すはずだ)
リボーンが推察したとおり、いつも笑顔で優しかった奈々ママンを思い涙を浮かべるランボは

ランボ:(ママン…… どこ…?)『ママンに会いたい~!!!』

泣き出しながら、ボンゴレリングとボンゴレ匣を取り出します。
たちまちボンゴレリングに灯る死ぬ気の炎。

ランボ:『ぎゅうど~ん!!!』

叫びながら開匣したボンゴレ匣から飛び出した牛丼は、瞬時にその形態を変えていきます。

バジル:『牛丼が』 『形態変化(カンピオ・フォルマ)を!!』

「牛丼」という名前のせいで、色々と緊張感に欠けますが、
とりあえずバジルは大真面目です(←当たり前だ)。

了平:『リボーンの話では 初代雷の守護者は大地主の息子で
    若くわがままで世間知らずな臆病者だったが
    Ⅰ世(プリーモ)はあえて戦場では 奴に先陣を切らせたらしい』

どこで知り合ったのかとか、どうしてスカウトしたのかとか知りたいことはたくさんありますが、
とりあえず、Ⅰ世がどのように初代雷の守護者を手懐け、先陣を切らせていたのかが
気になります。それにしても、Ⅰ世は結構よい性格の人物だったようですね(笑)。

バジル:『臆病者を……』 『先頭で戦わせたんですか?』
了平:『その矛盾がランボのボンゴレ匣にもあらわれているのだ』 『あの武器こそ』
   『激しい一撃を秘めた雷電と謳われた ランポウの盾(シールド)!!!』

初代雷の守護者は、15歳のランボと似ていますが、黒髪ではなく、右目の下の模様が
雷のような形になっているのですね。
矢の刺さった中華鍋を被っているポーズは、少し可哀想に思えたなんて言っちゃダメですか
そうですか。

盾と言いつつ現れたのは、盾とヘッドギアのようなものですね。
それぞれに、牛の角のような飾りがついています。
15歳のランボが装着しているシーンも是非見たかったです。

桔梗:『ハハン』 『何に変わるかと思えば 物言わぬ盾ですか』
   『それでは雲ヴェロキラプトルを倒すことはできませんよ』
バジル:『だがあれでランボ殿の命が守られるならベストなのかも』
了平:『いいや!!雷のボンゴレ匣はそんな甘っちょろい兵器ではないぞ!!』
   『一見ただの盾に見えた初代の武器は』 『恐るべき攻撃力を秘めていたのだ!!』

あくまで余裕の表情で状況を見守る桔梗とバジルの一言に反論する了平。
その言葉を裏付けるように、一気に襲い来る恐竜を目の前に『ママ~~ン!!!』
大泣きしたランボの意志を受け、光り輝く盾。そして。

雷の角(コルナ・フールミネ)!!!

迸った雷の炎で、雲ヴェロキラプトルを一網打尽にしたところで以下次号!!

現在のところ、全員がバラバラの地点で戦っているので
折角のバジルを中心としたブレインコーティングが見れないのが残念です。
特にボンゴレ匣同士というわけではないので、もっと多くの戦いのバリエーションが
見れるかと楽しみにしていたのですが…やはり個人戦になってしまいますか。
とはいえ、白蘭との最終決戦時には流石にみれるかな?と期待しています。

場面が桔梗戦に移ったこともあり、リボーンがγに耳打ちした内容も
お預けのようですね。
続々と仲間が終結し、未来編の終わりに向けて加速している気がします。
色々思うことはありますが、とにかく今後の展開を見守っていきたいと思います。

なにはともあれ、次回も楽しみです!