箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ03-04号 KHR 標的271『黒曜集結』

2009-12-21 01:01:41 | 雑誌[J]
合併号の今号は、10年後のM・Mと千種、犬と骸、そしてクロームと
何故か骸の足元で横たわっているフランが表紙です。
M・Mは格好よい女性になっています。性格は変わっていないようですが。
そして、骸のブーツは長いですね。ズボンにあのブーツはキツいのではないかとか
余計なことを考えてしまいます。M・Mのセクシーさよりも、そちらに目が行きます(笑)。
千種の左頬のバーコードは復活しているようです。

さて本編。

途中参戦の霧の幻術使い二人が前面中央に立ち、その他の面々が一歩下がっている状態ですが
太猿や野猿、γやラル、獄寺とバジルは遥か後方に居るようです。

ブルーベル:『にゅ!?』
桔梗:『殺したと思った敵は全て幻覚だったと!?』

空中に浮かんだまま驚きの声を上げる真6弔花に対し、骸は笑顔で答えます。

骸:『クフフ その通りです』 『戦いの途中 幻覚に切りかわっていたのです』

そんな骸の言葉にムッとするヒバリは、楽しそうな骸が気に入らないのでしょうか。

ベル:『おーいフラン』
フラン:『ハーイ センパーイ』

ピッとナイフを出しながら呼ぶベルに、のんびり答えるフラン。
この二人のやりとりも久々で嬉しいです。

ベル:『幻覚で敵をダマすのはいーが わざわざオレ達を殺してみせる意味あったのか?』
フラン:『わかってないなーベルセンパイ』
    『リアリティのためですよ 幻覚っていうのはドッキリみたいなもんですからー ねぇ師匠?』
骸:『ちがいますよ』
フラン:『あれ…』
ベル:『てんめー』

あっさり骸に否定されて、目が点のフランが可愛いです。怒りマークを浮かべるベルを見ていると、
彼以上にマイペースなフランと居るせいでしょうが、リング争奪戦で獄寺と戦ったときの
マイペースさが影を潜めて、なんだか10年で成長したなと思わせますね。

フラン:『じゃあアレですー 師匠のスプラッタな趣味全開ですー』
骸:『ちがいますよ』

先程まで背を向けていたのに、くるりと振り返り、三叉槍をグサッと遠慮なく
カエルの被り物に突きたてる骸に、驚き声を上げる了平とルッスーリア。
この二人も晴属性コンビなのですね。息が合っているようです。

フラン:『師匠 イタイですー』 『やめてくださーい』
骸:『今回の幻覚の目的は2つ』 『僕のウォーミングアップと…』
  『真6弔花の能力を引きだし データをとることです』

フランの言葉を完全に無視し、説明を続ける骸。
ベルのナイフが背中に刺さっても、骸の三叉槍が頭を貫通しても
『イタイ』というだけでノーダメージらしいフラン。
彼の能力が明かされるのが楽しみです。

骸の言い分によると、幻覚で真6弔花に程よい優越感を抱かせることにより
ブルーベルの絶対防御領域と 桔梗の地中からの攻撃のデータを引き出すことに成功したと。

ブルーベル:『にゅ』
桔梗:『…ハハン』

種を知って、口を尖らせるブルーベルと、余裕の笑みの桔梗。
少なくとも桔梗にとっては、取られたデータは大したことではないようですね。

フラン:『な――る』
ベル:『なーるじゃねーよ!』

ぽんっと手を打つフランに、ナイフを数本投げてカエルの被り物に突きたてるベル。
この二人のやりとりは本当に楽しいです。

ベル:『ってか いつまで六道骸の幻覚出してんだ?』『あいつは 復讐者の牢獄に沈んでんだろうが』
フラン:『あれ――?聞いてませんか?』

ベルの言葉を、三叉槍を持ったまま笑みを浮かべ聞いている骸は
再び彼らに背を向けています。

フラン:『あのパイナッポー頭(ヘア)は幻覚ではなく 正真正銘 1分の1スケールの六道骸 本人ですー』
    『ミーの師匠 復讐者の牢獄から出所しちゃいましたー』

パイナッポー頭に反応したのか、再度カエルの被り物に三叉槍を突き立てる骸。
さっきから、振り向いたり向き直ったりと大忙しのようです(まてコラ)。
フランの言葉に驚くヒバリ、ベル、獄寺、了平。
一方、冷静な千種と『へへ~ん♪』 と得意気な犬。
言い忘れていましたが、本編開始時には彼らもこの場に居ました。

犬:『どーら!!骸さん スゲーらろ!』
フラン:『犬ニーサンがしゃべると 話がややこしくなるので黙っててくださいー』
犬:『ムッキー!!』 『何らとフラン!!』
千種:『…落ち着いて犬……』

犬と千種の二人も相変わらずのようです。

桔梗:『ハハン なるほど 脱獄不可能と言われる牢獄の門番 復讐者を欺いたのが
    六道骸の弟子だというのならば』 『納得もできるというものです』
フラン:『ヤッター師匠 有名人じゃないですかー』
骸:『黙りなさいおチビ』

目を真ん丸くして棒読み状態のフランの台詞に、またもや槍を突きたてる骸。
こんなにコミカルで意地悪そうな骸は初めてみた気がします。

骸:『このようなダメ弟子を預かっていただいたことには』 『感謝しますよ』
  『XANXUS』

視線は合わせたものの無言のXANXUSですが、彼はフランが骸の弟子と知っていたのでしょうか。
フランのヴァリアー入りの経緯も気になるところです。

ヒバリ:『どのみち 君の余計な助けはいらなかったよ』
了平:『ヒバリ!!』 『まっまたんか!!』

チャッとトンファーを構えたヒバリを了平が止めたのは、彼が骸に
その矛先を向けるかと思ったからでしょうか?

骸:『強がらないでください 雲雀恭弥』 『あなた程の男なら わかっているはずだ』
  『幻術で 彼らの技を知ってなおのこと』 『真6弔花は強いと』

10年後の骸と、10年前からやってきたヒバリ。前回姿を現した骸とツナのやりとりを見たときも
思いましたが、実際に体験した年月の違いはあれど彼らにとって、それはあまり問題では
ないようですね。
骸が10年前の彼らに合わせている感はありますが、骸の柔軟性を考えれば当然かもしれません。

骸の言葉を受けて、不遜な笑みを浮かべるブルーベル、桔梗、ザクロの三人ですが、
どうしてもザクロが余裕なのが腑に落ちないというか納得できません。
その理由が、なんだかチョイスの獄寺を思い出してしまうからだなんて言ってません。

骸:『ここからは本当の死闘となるでしょう』
フラン:『はーい本番いきまーす!』

メガホンを取り出したフランの緊張感のなさは好きです。

ヒバリ:『…… …… いいさ』 『話の続きは アレを倒してからだ』
桔梗:『ハハン どうですザクロ 時間は稼げましたか?』
ザクロ:『ああ 今のかったりー会話の内に…』
    『左腕は完治したぜ!!!』 『チャンスを逃したなバカ共が!!!』

獄寺から受けた傷も治り、元通りになった左腕で万全の体制のザクロ。
しかしボンゴレサイドも負けてはいません。

ベル:『しししっバカはおめーだ』 『待っててやったんだっつーの』
ザクロ:『なにぃ?』
レヴィ:『ボスは完全なお前達を』 『かっ消したいのだ!!!』

こちらも不敵な笑みを浮かべるボンゴレメンバー。

骸:『相変わらずですね』 『XANXUS』
ヒバリ:『さあ はじめよう』
桔梗:『ここがミルフィオーレとボンゴレ』 『総力決戦の場となりそうですね』
骸:『ここを制した側が』 『勝つでしょう』

何故か既にこの場を取り仕切っているのは桔梗と骸になっていますね。

フラン:『でも師匠は戦っちゃダメですー 指をくわえて見ててくださいー』
骸:『おや?』
フラン:『病み上がりみたいなもんなんだから せめてボンゴレ匣くるまで まってください――』

ちゃんと骸の前に出て、彼を背後に庇う形でそう告げるフランがよいです。

犬:『そーいや どこいったんら?』 『あのバカ女!』
千種:『来てないね…クローム…』

その頃のクロームは、骸の姿を求めて森の中を走っていました。
彼女に付き従う雨フクロウは、結局グロの手を離れ彼女のものになったのですね。

クローム:『骸様…』 『どこ…?』

三叉槍の先端部分を抱えて走り回る彼女ですが、不意に『クローム髑髏!!』
大声で呼ばれ動きを止めます。
声のした方に目をやった彼女の視界に飛び込んできたのは、小高い場所に立つM・Mの姿でした。

M・M:『白フクロウと眼帯…』 『やっぱりね』
クローム:『!!』 『……誰!?』
M・M:『私はM・M』
クローム:『あっ…』 『…昔……骸様達と黒曜ランドで一緒に戦った…?』
M・M:『そうよ』

タンと飛び降り、クロームの眼前に立ったM・Mは、くいっとクロームの顎に手をやり
彼女の顔を上向かせます。少しの間、互いに見詰め合っていた二人ですが

M・M:『ムカツク女!!』

言い放ちながら、バシッと激しくクロームの頬を張るM・M。
地面に四つん這いになったクロームに対して、容赦ない言葉を浴びせかけます。

M・M:『あんた 犬の言う通りのドブスね!!』 『子供ん時から薄幸な顔して!!』
   『とっとと骸ちゃんにボンゴレ匣届けて』 『白蘭のバカ倒して過去に帰ってくれる!?』

左頬を左手で押さえながら、はぁはぁと荒い息を吐くクロームが
M・Mを見上げているシチュエーションは、とても昼ドラのようです。
口の端を切っただけでなく、鼻血まで出てしまっています。

M・M:『ん!』
クローム:『?』

いきなり方向を指差され、戸惑うクロームにM・Mは言葉を続けます。

M・M:『骸ちゃんは この道をまっ直ぐ行くと会えるわ!』 『鼻拭いて早く行きなさいよ!』
クローム:『……』

コクと頷き走り出すクロームの背中に向かって『この時代の骸ちゃんは私のものよ!!』
『手ーだしたらぶっ殺すからね!!』
と叫ぶM・Mですが、彼女はこの10年間ずっと
骸と付き合いがあったのでしょうか。
彼女を満足させるだけの財産を、骸は持っているということでしょうか。
(くんの~~~小メス豚めが~~) と唇を噛むM・Mの顔は凄いです;

場面変わり、ツナたちの拠点では、ツナが通信装置で状況報告を受けていました。

ツナ:『え!?』 『本物の骸が…』 『戦場に現れた!?』
了平:『あぁ正真正銘 復讐者の牢獄から出た骸だ!!』 『奴の弟子がそう言っていた!!』
   『ぬ…戦いの爆発で雑音がひどい…!!』 『一度切るぞ!!』
ツナ:『はい!』

通信を切り、『……骸…』 と呟くツナ。

ツナ: (やっぱりあの感じ…骸だったんだ!!)

どこか驚いたような、ほっとしたようなツナの表情を見るユニやフゥ太の表情が
どこか優しげに感じられます。

リボーン:『骸の奴 言ってた通りに』 『脱獄しやがったな』
ツナ:『う…うん』 『やっぱりすごいよ…あいつ…』
ユニ:『すごいのは沢田さんです』
ツナ:『へ?』
ユニ:『山本さん達も ここに向かっています』
ツナ:『え?山本も!?』
ユニ:『ボンゴレの守護者全員が』 『ボスである あなたの元に集まっているんです!』

にっこりと心からの笑みを浮かべるユニ。
ユニが、ツナがすごいと言ったとき、そのすごさとは骸の出現を常に察知できることかと思ったことは秘密です。
スクアーロを探しに行った山本の詳細描写は省かれてしまいましたが、
本当に全員が揃うのも間近なようですね。

場面変わり、別の地点。
基地ユニットのようなものを背後に、豪奢な椅子に座る一つの人影。

『ふふっ』
『ボンゴレ守護者にヴァリアーに 真6弔花』 『全てが一つの戦場に集結か…』
『予定通りじゃない』

頬杖をつきそこに座っていたのは、白蘭でした。
…もしかして、この椅子も飛ぶんでしょうか(ぉ。

白蘭:『んじゃあそろそろ』 『君の出番だね』
   『GHOST♪』

白蘭の声を受けた長髪の一人の男が、その身を電気に変えその場から消えます。
笑みを浮かべてそれを見送り、『終幕だ♪』 と嬉しそうに呟く白蘭。

一方、益々激しさを増す真6弔花 VS ボンゴレの戦いは、桔梗が宣言したとおり
総力戦となっているようです。
匣アニマルもその使い手たちも入り乱れ、大規模な戦闘になっているようですが、
不意にその場にジジと音を立て、電気が迸ります。

急に発生した、激しい光を放つ電気の塊。そして、大乱闘の場に現れたのは
白蘭と逆の位置に同じ模様を持ち、マーレリングを指にはめた代わり…かどうかは分かりませんが、
真っ裸な姿のGHOSTでした。

ブルーベル:『……ウソ』
桔梗:『白蘭様…』 『早すぎる!!』

かつて見たことないほど驚いた顔のXANXUSと、突如現れた輩に警戒感を露にする骸、フラン、ベル。
驚く獄寺、了平と、何故か絶望感を漂わせるブルーベル、桔梗で以下次号!!

右足を一歩踏み出しているラストのGHOSTを見て、人類の進化図を思い出しました。

普段のバトル以上に個人戦が多い10年後の戦いにおいて、総力戦ということで
連係プレーなどを期待していたのですが、残念ながら、どうやらその辺りの
詳細描写はなさそうですね。
バジルの雨イルカを機軸とした連携プレーも楽しみにしているのですが、
白蘭やツナも参戦したときにその姿をみることができるのでしょうか。
そして、折角登場したのですから、M・Mにも戦って欲しかったというのが正直な感想です。
犬や千種は匣兵器を使用せずに戦っているようですし、彼女も匣兵器は持っていないのかな?

GHOSTを見たときのXANXUSの驚きっぷりも気になりますし、
同じ真6弔花ですら恐れるGHOSTの実力も気になります。
山本やスクアーロ、ディーノの登場も待たれますし、白蘭やツナの参戦も楽しみです。

なにはともあれ、次回も楽しみです!


関係ないですが、最近黒子のバスケを読むのが若干辛くなってきました。
ストーリーとして挫折が必要というのは分かりますし、キャラたちが
それを乗り越える姿を応援するのも漫画の面白さの一つだとは思うのですが…
自分の気に入っているキャラが大きくブレている姿を見るのは、やはり怖いですね。
少しでも早く、この先の、一歩進んで大きくなった彼らの姿が見たいと思います。