KONASUKEの部屋

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ヨツボシモンシデムシ♀20210616

2021年12月29日 | コウチュウ目
ヨツボシモンシデムシ。
当ブログ初のモンシデムシ亜科です。
モンシデムシ亜科は、子育てをする昆虫(亜社会性昆虫)として知られます。
黒色のボディに橙赤色の帯があります。
同様の模様を持つモンシデムシ亜科は7種あります。
以下にその特徴を羅列しておきたいと思います。

ヨツボシモンシデムシ
上翅褐色帯に黒紋がある。
褐色帯は会合線、翅端に届く。

ヒロオビモンシデムシ
褐色帯は幅広く、会合線に届く。
褐色帯は変異が大きく、北海道産では翅端に届かないが、本州以西産では届くことが多い。
褐色帯に黒点はない。

ヤマトモンシデムシ
触角の先端3節が橙色を帯びる。
複眼間に赤斑がない。
後脛節が明確に湾曲している。
上翅褐色帯に黒斑が見られない。
上翅褐色帯は会合線に届かず、後部は翅端に届かない。

マエモンシデムシ
後脚脛節は湾曲しない。
複眼間に赤斑がある。
褐色帯に黒点はない。

ヒメモンシデムシ
触角先端1節のみ橙色を帯びる。
小型で細長い体型。
褐色帯に黒点はない。

ネパールモンシデムシ
上翅褐色帯に黒点がある。
奄美大島、沖縄島に分布。
褐色帯は会合線・翅端に届かない。

ツノグロモンシデムシ
触角は先端まで黒色。
翅端側の上翅褐色帯は黒色で囲まれていて、側縁部は黒色。

画像の個体は褐色帯に黒点があって、ネパール~は本州に居ませんから、まぁ、ヨツボシモンシデムシで間違いないでしょう。
頭楯が広範囲に赤くなっていないので、♀でしょうね。
(♂は頭楯が広範囲に赤くなる。)

①触角:先端3節が橙色
②頭楯:♀は先端部のみわずかに赤い
(♂は広範囲に赤い)
③頭頂:赤い
④側頭:♂では側頭が強く後方に張り出す
⑤前ふ節:♂では外方に盤状に膨大する
⑥二本の褐色帯
 ⓐ黒点がある
 ⓑ会合部に届く

 Ⓒ翅端に届く

分類:
コウチュウ目シデムシ科モンシデムシ亜科
体長:
13~21mm
分布:
北海道、本州、四国、九州
平地~山地
成虫の見られる時期:
4~10月(年1化)
成虫で冬越し?
エサ:
動物の死骸
その他:
黒色で、上翅に鮮やかな橙赤色の太い帯が二本ある。
帯は会合線・翅端に届き、中に黒点がある。
頭頂部には赤い紋がある。
♂は頭部が♀に比べて大きく、側頭が強く後方に張り出す。
♂は頭楯が広範囲に赤く、♀は頭盾の先端部のみわずかに赤くなる。
♂の前ふ節は、外方に盤状に膨大する。
♀は♂よりやや大型で、腹部が大きい。
林床やその周辺で見られ、湿地や水田周辺など湿度の高い環境を好む。
主に夜行性で、灯火にもしばしば飛来する。
手で掴むと、臭い液体を分泌する。
モンシデムシ亜科では最も普通。
♂♀ペアは動物の死骸を埋め、産卵する。
チイチイと鳴いてエサまで誘導したり、幼虫が2齢になるまで、口移しでエサを与える。
(エサの量が少ない場合は、給餌は♀のみで行うことがある。)
外敵から守ったり、競争者であるハエ類の幼虫を取り除くなど、幼虫が成長するまで世話をすることが知られている。
参考:
茨城の昆虫生態図鑑(メイツ出版)
ポケット図鑑日本の昆虫1400②(文一総合出版)
かたつむりの自然観撮記
虫ナビ
昆虫エクスプローラ
関東を中心とした地表徘徊性甲虫
腐肉におけるヨツボシモンシデムシNicrophorus quadripunctatus Kraatz、アリ類およびハエ類の時間的資源分割
ヨツボシモンシデムシの繁殖における雄の役割
広島大学デジタル博物館
地表徘徊性甲虫写真図鑑

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