「縦横無尽」 フローレ21社長のコラム

花の仲卸フローレ21社長小池潔がつれづれに語ります 快調に更新中

ヘッジファンド(国際投機集団)

2008-01-06 12:02:40 | Weblog
国際投機集団(ヘッジファンド)の資金は1999年から現在まで約5倍の膨らみ180兆円から200兆円とも言われる巨大な規模で膨らみ続けています。
主にこの資金は金融市場に多くが流れていました、米国の低所得層向け住宅ローン(サブプライムローン)の破綻が、世界の金融市場を大きく揺るがした。
このローンをもとにした金融商品が証券になり投機マネーがこの証券になだれ込んでいたのです。

金融市場からあふれ出た投機マネーは、バイオエタノール燃料の原材料になっているトウモロコシや大豆に目をつけました、米国でも小麦から大豆への転作が進み、オーストラリアの干ばつも加わり小麦不足が世界的な規模で広がりました。
この穀物市場に投機マネーが向かった理由です。
穀物市場だけでは余りある投機マネーの次へのターゲットは、長引く中東での戦争が続き、石油産油国の政情不安、世界で慢性的なエネルギー不足、中国やインドの発展に欠かせない石油に目をつけました。
これらの市場は実際経済のように物が取引で動く訳ではありません、お金のやり取りだけですので、直接穀物生産者の値上がり分のお金が回ることはありません、次の取引にはこの穀物相場の値段が加味されることはあっても、直接利益を得るのはヘッジファンドだけです。
ドイツの前首相は「イナゴのように企業を襲い、食い尽くして去っていく」と批判しています。
今、ヘッジファンドの資産や取引履歴の開示など法人として最低限の会計を公表させること、税制の優遇をやめることなどが必要と思われます。
マネーゲームの中に人間が生きていくためにどうしても必要な食料品やエネルギーを投機の対象として値を吊り上げていく、日本のマスコミにおいても厳しく問いただしてもらいたいと思います。


最新の画像もっと見る