「縦横無尽」 フローレ21社長のコラム

花の仲卸フローレ21社長小池潔がつれづれに語ります 快調に更新中

女性の社会的進出

2010-09-14 08:43:48 | Weblog
この頃はせり場で女性のかん高い声、威勢のいい声、小気味良く品物を売っていく姿が見受けられるようになった。世田谷花卉でも、砧園芸でも何人もの女性のせり人が生まれている。
私がせりに参加した頃はとても考えられないことでした、それどころかせりで女性がせり場で品物を買うこともまれな事でした。
今ではせり場のひな壇を見渡すと2割方女性です、重い鉢や何台もの台車を連ねて引っ張っている姿を目にすると「世の中変わったな」と思います。
花屋さんの店頭では古くから女性が主役で接客に花束つくりに活躍をしていました。
花屋の仕事では古くから女性は欠くことのできない存在でした、しかし市場や仲卸では経理や事務が中心で女性の現場への進出はこの十数年のような気がします。

女性には男が気付かない事や気配り、発想があり業界にとって欠かせない存在です、しかし市場や仲卸では結婚、出産など長く仕事が続けられない現状があり、せっかく慣れて来て、いい素質を持っている人材でも職場を離れていくことがしばしばあります。

今から20年も前にオランダアルスメールの花市場を最初に訪ねた時、女性のスタッフの姿がやけに目に付いたので「なぜですか?」と尋ねました、すると同じ市場内ですが私を車に乗せ、とあるところに連れて行きました。
それはきれいに整備された保育園でした、男性も女性も互いに子供を市場まで連れ、併設された保育所に子供を預け仕事に従事します。
日本ではとても考えられない事です、大田市場の中に立派な保育園があるようなものです。
結婚や出産、育児では絶えず女性がその犠牲になり仕事を離れなくてはいけないことが常識の日本では、やっと出産育児休暇が認められましたが、保育所は個人で探さなくてはいけません、20数年前からオランダでは社会常識として女性にもさまざまな権利が認められていました。

立派な活動をしている会社には、しかるべき重要な地位に女性がいます、女性に重要な仕事を担ってもらうためには会社の環境を変え、社会の環境も変える必要があると思っています。

花業界にこそもっともっと女性が進出して来てもおかしくない業界です、女性でしか思いつかないこと、女性でしか感じられないこと、そんな取り組みがフローレにも出来るよう期待していてください。