藤田けい☆幸せブログ

読んだ人が、ホッとした気持ち、
明るい気分になってもらえたら嬉しいです。

夜のパン屋さん

2016年04月19日 | 日記
昨夜は、番組の後、夜風が気持ち良かったので
ウォーキングがてらブラブラ歩いていると
明かりが見えました。

それは、もう数ヶ月前に営業をやめたパン屋さん。
最後の営業日にも偶然訪れた私は、
別れを惜しんでパンをいくつか買いました。

それからしばらくして、住居兼店舗には『売り物件』の張り紙が。
寂しい気持ちで、それを眺めていたものです。
店舗が売れたらしく、店の備品などを片付けておられました。

のぞいたら、ちょうど奥さんが出てこられました。
私の顔を見て、
 「あら」と懐かしそうに一言。

 「いよいよお引越しなんですね。
美味しいパンを、ありがとうございます」とおじぎをすると
 「こちらこそ、色々ありがとうございます」
奥さんの眼もうるんでいました。

両手で固く握手してから、お別れしました。
40年近く、この地で営業されたそうです。

ご主人が病気になってからも、週3日だけ営業されていましたが
とうとうそれも出来なくなり。。。

お客が3人も入いると、身動きできなくなるほど小さなお店でしたが、
東向きの朝日が入る店は、朝早くから営業していて
ご夫婦仲良く、パンを作り売っておられました。

休日の朝の散歩途中に、クロワッサンや卵のサンドイッチを買ったり
ご夫婦と私との3人で、お店の前から
若草山の山焼きをながめた年もありました。懐かしいです。

デパ地下をはじめ、本格的なベーカリーもあちこちにありますが
昔ながらの懐かしい、どこかホッとするこの店のパンの味を
ずっと覚えていたいと思います。