藤田けい☆幸せブログ

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午後8時の食堂

2011年04月23日 | 日記
たまたま夫と帰宅時間が合った時は、外で食べて帰ることも。
行きつけのお店の中に、ちょっとだけ不思議な定食屋さんが。

量はボリュームがあるけれど、味も値段も並、
店内は古くて、全然お洒落じゃないけど不潔ではない、
アルバイトの店員さん達も、わりと感じがいい。
とにかく、どこをとっても特徴のない、ごく普通のお店。

でも、その店に夜8時ごろ入ると、独特の雰囲気が漂っているんです。
全員がスーツを着た男性一人客。
年齢は20歳台から60歳台くらいで、バラバラ。常連さん同士だけど、お互い会釈一つない。

ただ、やたら元気で声の大きな大将(お店の主人)の
 「まいど! 今日は、何しましょ?」という声だけが、
蛍光灯がいっぱいあって妙に明るい店内に、響いているだけ。

どの人も、AからCまである定食のどれかと、生ビールを頼み、
店内においてある新聞・週刊誌を手に、カウンターに座って、もくもくと食べる。
食べ終わったら、いつのまにかスッと帰っていく。

疲れた顔をして店に入ってくるけれど、食べ終わったら、ちょっとくつろいだ顔になってる。
まるで、家に帰ってきたみたいに。
この後、周りにいっぱい建っているマンションの一室に戻って、シャワー浴びて、
テレビを見てから寝るんだろうなあ・・・

 「でも、今日あった面白い出来事とか、誰かにしゃべりたくならないかな?」
一人暮らしは、自由を謳歌できるけど、寂しい時だってあるよね、きっと。

仕事で失敗して食欲なくて、ご飯残しても、お店の人は何も言わない。
根掘り葉掘り聞いてくる家人はウザイだろうけど(私のこと? 笑)、
それでも私は、晩ご飯を一人で食べるのって寂しいなあ。

慣れた手つきで、お勘定を済ませて帰っていく男性達。
その背中を見送りながら、ちょっぴり哀愁を感じ、勝手に切なくなってしまう・・・
そんな不思議な店なのです。