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FX個人、むしろ損失も 急騰で強制売却 上昇見込み裏目

2011-04-01 22:21:09 | 日記
外国為替証拠金取引(FX)の個人投資家は、18日の円売り介入によってあまり恩恵を受けられず、むしろ損失を被った人も出た。前日の円急騰時、個人は持っていたドルの強制的な売却で損失確定をさせられたうえに、さらなる円上昇を見込んだ円買いも増やしたためだ。FX利用者にとってメリットが大きかった昨年9月の介入とは対照的な結果となった。

介入当時の個人の動きを東京金融取引所のFX(円・ドル)で見ると、介入が始まる数時間前の18日午前6時前の時点で、ドル買いの持ち高は前日比32%減り、23億ドル程度になっていた。17日早朝に対ドルで3円以上も円相場が上がったとき、自動的な損失確定機能(ロスカット)が作動、保有するドルが売られてしまったためだ。その分、介入の恩恵にあずかれる人は少なくなっていた。

円急騰時に新たにドル売りの持ち高を膨らました投資家もいて、介入で損失を被った例もあった。金融取では18日午前6時前のドル売りの持ち高は、前日比12%増の約3億9000万ドルになっていた。

(中略)

昨年秋と対照的に、今回は円急騰と介入で二重の打撃を受けた投資家もいたわけで、その後個人による外貨買いの勢いは鈍っている。買いと売りの持ち高の差であるドル買い越し額は、介入前と比べて約3割減少。最近の円安の流れにうまく乗っていないことになる。

日経 4月1日朝刊
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FXの強制売却処理(ロスカット)をきちんと理解して投資している個人はどの程度いるのだろうか。外貨預金と同じ程度にしか考えていない投資家もいそうな気がします。しっかり手を打っておかないと、3月17日早朝の一気に円高の波にのまれ、損失を抱えたことになります。外貨預金はいくら急落しようが含み損はあるものの、無条件に円への買い戻しが発生することはありませんが、少ない元手で高額取引きができるFXにはそれなりのルールがあるのです。

ロスカット後に、円高が進むと思い、今度はドル売りのポジションを持った投資家が、協調介入による円安でさらに痛手を被ったようです。個人投資家のFXのドル買いポジションは減少方向。さすがに、どう動くかわからなくなってきたのでしょうか。協調介入効果で1ドル83円台まで下がっています。


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