こぐま経済研究所ブログ

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中国1~3月9.7%成長 3月消費者物価5.4%上昇

2011-04-15 18:01:37 | 日記
中国国家統計局は15日、1~3月期の国内総生産(GDP)が物価変更の影響を除いた実質で前年同期比9.7%増えたと発表した。投資が主導し2010年10~12月期(9.8%)とほぼ横ばいで2桁に迫る高成長を実現した。同時に発表した3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.4%上昇。インフレ懸念がさらに強まるなか、中国政府は金融引き締めを一段と強化する公算が大きい。

金融引き締め一段と強化

今回初めて発表したGDPの前期比でみた伸び率は2.1%だった。年率換算では8%台後半とみられる。

CPIの5.4%という伸び率は08年7月の6.3%以来、2年8カ月ぶりの大きさ。政府の今年の抑制目標である「4%」を6カ月連続で上回った。

中国人民銀行(中央銀行)は今月6日に昨年10月以降で4回目の利上げを実施したばかり。インフレや不動産バブル抑制に向け、市場では年内にさらに2~3回の利上げを予想する声が増えている。人民元相場にも上昇圧力がかかりそうだ。

1~3月期の高成長を主導したのは投資だ。農村部を除いた固定資産投資(設備投資や建設投資の合計)は前年同期に比べ25.0%増えた。中国政府は今年も公共投資の拡大など積極財政を続ける方針。民間の設備投資も堅調で、投資は高水準を保っている。

日経 15日夕刊
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中国のGDP発表で初めて前期比が発表されました。1~3月期で+9.7%です。2桁成長まで届きませんでしたが、今年の目標値8%台を超える高成長を達成しています。主な要因は公共投資。今後も継続して公共投資へは財源を振り向ける方針です。これに対して、貿易収支は資源高などの影響で、貿易赤字となりました。問題は、CPIの伸び率5.4%。インフレ懸念は、なかなか払しょくできていません。先日利上げをしたばかりですが、その甲斐なくCPIは高止まりしています。今の中国にとっては、物価水準の安定化がなによりも重要です。