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欧州中銀、0.25%利上げ 金融危機後で初 物価上昇を警戒

2011-04-08 20:48:48 | 日記
欧州中央銀行(ECB)は7日、フランクフルトで定例理事会を開き、政策金利を過去最低の年1.0%から1.25%へ引き上げることを決めた。2008年秋の金融危機後、日米欧の主要中銀で初めての利上げで、金融緩和策を引き締め方向に転換した。資源価格を中心とする物価上昇の行き過ぎを防ぐ狙いだが、景気への悪影響を危ぶむ声もある。

欧州中銀は現行の年1.0%の政策金利を09年5月から2年近く続けた。08年9月の米リーマン・ショック直前の08年7月以来、2年9か月ぶりの利上げとなる。新しい政策金利は4月13日から適用する。

トリシェ総裁は理事会後の記者会見で物価上昇懸念が強まったと利上げの理由を表明。3月末に発表したユーロ圏17カ国の3月の消費者物価指数上昇率(速報値)はエネルギー価格の高騰を背景に前年同月比で2.6%となり、2月の同2.4%を上回った。欧州中銀の再策目標である「2%未満」を4カ月連続で超えたため、日米に先駆けて利上げに踏み切った。

日経 8日朝刊
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欧州ECBが利上げに踏み切りました。金融危機の痛手を受けた、日米欧の先進国の中で、最初に金融引き締めに動いたことになります。1.25%の水準は、欧州からみるとまだまだ低い水準のため、これから夏にかけて再度0.25%程度上げるのではないかとみられています。米国が今後どのように動くか、QE2の延長はあるのか。動向が気になります。日本は先進国の中でも取り残されている状況。大震災と原発問題が大きく影響しています。先進各国が利上げに踏み切ることにより、新興国へ流入資金が減り、逆に景気回復に水を差すことにならないように、監視していくことも重要です。

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