内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

西洋哲学の壁の内側で日本の哲学を語る

2018-07-06 23:59:59 | 哲学

 今朝、パリ・ナンテール大学哲学科の教授から11月に同大学で開催される日本哲学についてのシンポジウムへの参加要請のメールを受け取った。フランスの大学の哲学科およびその哲学研究センター主催で日本哲学そのものをテーマとしたシンポジウムが開かれるのはこれが初めてである。
 このシンポジウムの趣旨説明がメールには添付されていたが、それによると、2013年に Vrin 社から出版された Philosophie japonaise. Le néant, le monde et le corps に収録されている日本の哲学者たちの哲学の要諦を哲学科の学部生と修士の学生たちにもわかるように紹介することがその主な目的である。つまり、それらの哲学者たちについてのこちらの独自の解釈やそこからの新たな展開の可能性を提示するのではなく、西洋哲学しか知らない学生たちに日本の哲学者たちの提起する哲学的問題を概念的にわかりやすく説明することが求められているということである。
 すぐに快諾の返事をした。シンポジウムの趣旨からして、私に振られた役割は西田か田辺についてその哲学の根本概念を解説することだろうから、私自身も初心にかえるつもりで西田の主要テキストをこの夏に読み返すことから準備を始めようと思う。












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