内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

日本語能力試験監督

2023-07-02 23:59:59 | 雑感

 今日の午後、日本語能力試験(JLPT)が大学の階段教室を使って実施された。5つあるレベルのうち、私が担当したのはN2、上から二番目のレベルである。受験予定者は52名だったが、実際に受験したのは42名。それだけ少ない分現場での対処はより易しかったとは言えるが、今回は、どうしたわけか受験者側に昨年までにない記入ミスが目立ち、それへの対処には手間取った。2014年からコロナ禍等の理由で試験が行われなかった2020年・2021年を除いて、毎回試験監督を請け負っているが、こんなことははじめてだった。幸い、二人のアシスタントが実に有能で、機転を利かせてくれたお陰で、受験生の不利にならないようにすべて対処することができた。
 コロナ禍前は12月第一日曜日(これは世界61カ国で実施されているJLPT共通)に行われていたが、学年度の半ばであり、学生たちにとっては都合の良い時期とは言えないし、ストラスブールの場合、寒さも問題で、ある年はかなり雪が降って、交通機関に遅れが出るなどの問題もあった。それもあって、2022年から7月第一日曜日実施へ移行した。これは実施機関である大学にとっても受験者にとっても望ましい移行だった。受験者数は一気に増加し、今回は、全レベル合わせて250名超、16の国から受験者が来た。これにはヨーロッパでは7月実施の国が少ないということもある。
 受験者数が増えることは喜ばしいとは言えるが、同時に会場の問題も発生する。受験者数に対して十分に広い教室が足りないのだ。私が担当したN2は240人収容可能な階段教室で行われたが、長机が16列しかなく、その両端に受験者を座らせただけは足りない。試験中に受験票確認や記入ミス・漏れを指摘するためにアシスタントが巡回できるには、一列おきに座らせなくてはならない。ところが、そのためには一列に6人座らせなくてはならない。しかし、これでは受験者間の間隔が十分に確保できない。そこで仕方なく、一列おきではなく、13列連続で一列に4人ずつ座らせることにした。
 それゆえ、試験中に解答用紙への記入ミス・漏れを受験者に指摘することができなかった。長机の両端に座っている受験者に対しては可能だが、それだけでは他の受験生に対して不公平になり、やむなく試験中の確認は行わなかった。これが記入ミス・漏れを試験終了後に当該受験生に訂正させるという対処法を取らざるを得なくした。十数名の該当者がいたが、上に書いたように、二人のアシスタントが実に手際よく処理してくれたので、無事すべてのケースを処理できた。二人には感謝のほかはない。
 すべての確認作業を終えて、帰宅の途についたのは午後5時半過ぎ。帰宅後、少し疲れもあり、ちょっとくじけかけたが、すぐに気を取り直し、ジョギングに出かける。心地よい夏の夕方の乾いた暑さの中、8キロあまり走り、気持ちよく汗を流すことができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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