ドバイショックで日本は大騒ぎをしました。
しかし米国やEUや中国でもそんなに大きな混乱は起きませんでした。
なぜでしょうか?
日本のマスコミは起きた事件の表面だけをとらえて大騒ぎする癖があります。
読者の興味だけを引きつける記事には悪意さえ感ずることがあります。
ドバイショックは、11月末に「ドバイワールド」という投資会社が6ヶ月間の債務返済猶予を債権者に要請したことから始まりました。
すわ第2のサブプライム問題かと一時海外市場でも混乱しましたが、その後すぐに落ち着きを取り戻しました。
なぜならば「ドバイワールド」とはUAE(アラブ首長国連邦)の政府系持株会社だからです。
ご存知のようにこの地域では地中から原油(お金)がふんだんに湧いてきます。
アメリカや日本と違い、潤沢な政府資金があるんですね。
その根本を無視していたずらに騒ぐと、無用な混乱を招きます。
それよりも注意すべきは世界中であり余ったマネーが蠢いていることです。
日銀をはじめ世界中の中央銀行が金融緩和政策をとっていますが、それが消費に回らず行き場を失っています。
お金が使われなくてはゴミ以下の存在で金利だけが積み増しされていきます。
だから利ざやを稼ぐためにまたまたマネーゲームが始まるのです。
実体経済に伴わない相場の動きには注意してください。
思わぬ落とし穴があるかもしれませんからね。