南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

ノーベル平和賞と現実世界

2009-12-18 15:25:54 | ユニオン

午後から「静岡県平和・国民運動センター」の総会が開かれました。
来賓挨拶でこんなご挨拶をいたしました。

『「核爆弾なき世界」を目指して、国際平和や地球環境問題に取り組む意思を明確に表明したオバマ大統領にノーベル平和賞が授与されました。
しかし現実はそれとは逆に、至るところで危険シグナルが点滅しております。

まず第一には世界の火薬庫中東全体からのシグナルです。
イスラム過激派や民族対立の火種は大きくなりつつあります。
イランは核爆弾の起爆装置をつくりあげたというし、もうそろそろイスラエルの堪忍袋の緒も切れそうだとか、危ない話で持ちきりです。
当のオバマさんもアフガンへの3万人増強派兵を決定しています。
イスラム原理主義者やアフガン抵抗勢力の動きは、パキスタンにも飛び火して反米感情が高まっています。

第二には我がアジアの状況です。
北朝鮮の抜き打ちデノミは国内に大混乱を起こしており、まさに国民不在の財産巻上げ政策としか思えません。
そんな中でタイの空港で押収された大量の兵器は、北朝鮮からイランへ向けたテポドンの部品であることが判明しました。
これで中東とアジアのテロ国家の結びつきがさらに鮮明になりました。
天然ガスや地下資源をめぐる中国やロシアの資源争奪戦も紛争を起こす最大要因になりつつあります。
日本を抜いて世界第2位の経済大国となった中国は、世界の基軸通貨であったドルから離れつつあり、貿易の人民元決裁の促進を打ち出して、今後アメリカとの摩擦が懸念されます。

第2次世界大戦が世界大恐慌に端を発し、オイルで始まりオイルで終わったように、中東でもアジアでも注意すべきは経済とエネルギー問題です。
“戦争は貧困から起こる”これが私の持論です。
島国日本の生き残る道は、この経済とエネルギーというふたつの問題解決に尽きると思います。
来年は日米安保条約改定50周年の年です。
現在の状況を総合的にみて、日米安保のあり方や、日本の安全保障について国民一人ひとりがいよいよ覚悟を決める大変大事な時を迎えたと思います。
みなさん一人ひとりの責任ある決断を迫られています。
どうぞ、よろしくお願いいたします』