南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

自殺白書

2009-12-14 18:11:22 | ユニオン

平成21年版「自殺対策白書」が発表されています。
平成10年から11年連続して3万人を超える自殺者数は異常な状況です。
国際比較でも上位から8番目の高さであり、西側先進国中ではトップです。

平成20年は32,249人であり、男性(22,831人)が女性(9,418人)に比べ圧倒的に多い傾向であり、これは昭和40年代から一貫した傾向です。
職業別にみると、①無職18,279人(56.7%)、②勤め人8,997人(27.9%)、③自営業3,206人(9.9%)、④学生972人(3%)となっています。
年齢階層で分析すると、女性には年齢層での際立った差はみられませんが、男性は働き盛りの年齢層が上位を占めています。
第1位:55~64歳 4,970人、第2位:45~54歳 3,885人、第3位:35~44歳:3,458人でした。
自殺動機は(単純ではないが)解析されたデーターによると、①健康問題15,153人(64.5%)、②生活苦7,404人(31.5%)、③家庭問題3,912人(16.7%)でした。

こんな暗い情報を紹介するのはなぜでしょうか?
労組リーダーのみなさんにはぜひ自殺者を救う役割を担っていただきたいからです。

冒頭に書きましたように平成10年に自殺者数が3万人を超えてから、以後、不名誉な記録がずっと続いています。
欧米の先進諸国と比較しても高い水準にあることから政府は、平成19年6月に「自殺総合対策大綱」を閣議決定いたしました。

その大綱の基本認識は3つです。
ひとつ、自殺は追い込まれた末の死であること。
ふたつ、だから自殺は防ぐことができるということ。(追い込まれる前に救う)
みっつ、自殺を考えている人はサインを発しているからそれに気づいて救ってあげるということ。

自殺者をなくしていくことは、実は国民ひとりひとりの問題です。
ひとりひとりが心の健康問題の重要性を認識し、まずは自らの心の不調に気づき、適切に対処することからはじまります。
そして、自殺を考えている人のサインに早く気づいてあげて、医療機関や救済機関に繋いであげることが必要です。
どうぞ、みなさんもそんな“気づき”を、職場の中で、地域の中でよろしくお願いいたします。