南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

木島先生に捧げます

2009-12-11 20:41:33 | ユニオン

静岡県内の労働組合組織率が若干ながら増加しました。
昨年(20年)の組合員数294,874名に対して、今年(21年)は302,344名でした。
組織率は19.0%から19.5%に増加しています。
増加組合員(7,470名)の内訳をみますと、5,862名がパートタイム労働者でした。
また労働団体別にみますと連合静岡が8,269名増加の214,519名であり、静岡県評(19,563名)や無加盟(68,262名)は減少傾向にあります。

昨日の執行委員会ではこの組織拡大について激論が交わされました。
連合本部では2001年から「組合づくり・アクションプラン21」方針のもと、組織拡大を最重点課題として4期8年間取り組んできました。
しかし99人以下の中小・地場労働者は2,511万人と全雇用者の半分を占めますが、その組織化は遅々として進まず、まだわずか1.1%の組織率です。
過去15年間で正規労働者は減少し続け、2007年では6割にまで下がってしまいました。
結果、いくつかの組織拡大実績はあるものの、8年間で146万人も組合員が減少しています。

連合静岡では一人でも入れるユニオンを3年前から立ち上げたり、構成組織もパートタイム労働者などの組織化に努力してきました。
その成果が少しだけ現われはじめてきましたが、まだまだ未組織労働者へのアプローチには工夫を要します。
そこで来年から“連合静岡メイト”なるものを立ち上げて、緩やかな“未組織労働者の居場所”をつくろうと計画しています。
その組織について執行委員会で様々な議論がされた訳です。
2ヶ月にわたる執行委員会の議論を経て、設立に向けた了解は得られました。
さらに具体的な内容について新年早々から検討・協議に入ります。

「県内160万勤労者すべてが労働組合に守られている。そんな世の中をつくりたい」、それが私と木島先生の夢でした。
木島先生という方はちょっと風変わりの人でした。
ものすごく反骨精神が旺盛な人で、東海大学の教授であり、県労働委員会の公益委員でした。
そんな風変わりな先生でしたが、連合評価委員会について語る私をいたく気に入ってくれて、様々な助言や支援をしてくれました。
2年前に労働委員を退いた後は神奈川県平塚市で活躍していると聞いていましたが、今日帰宅すると1枚の喪中はがき。
先生が10月28日にお亡くなりになったという訃報です。
思い悩みましたが、お宅に電話させていただきました。
名前を名乗るとすぐに分かっていただき、ご家族にいろいろとお話を聞くことが出来ました。

木島先生との約束に一歩でも近づくためにも、来年は全精力を組織拡大にかけていきたいと思います。
先生、天の上から応援していてくださいね。