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日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

御進物の大根

2009年12月15日 19時04分06秒 | 落語・講談・お笑い
# 「必死のパッチ」(桂雀々)読了。
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 彼の入門前の生活が大変だった、ということは
 何となく(枝雀関連の本かな)知っていたが、
 そのあたりが具体的に描かれている本。
 ところどころ妙に硬い表現があるところが、
 逆に彼の肉声みたいなものを感じて良かった。
 枝雀に入門する直前で切る、というのも良い感じ。

 ただ個人的には、
 現役の芸人が己の(生活上の)バックボーン・過去を曝け出すのは
 あまり良いことではないと思う。
 この本を読んだ人は、彼の落語を見る際に違う目が入ってしまいそう。
 そのような目で見られることは芸人としてプラスにならない気がする。
 それも承知で出版したのだとは思うが。


九雀の「公家大根」について、感想を以前の記事に書いたところ、
九雀師から「軽口御前男」に載っている、と教えて頂いた。
図書館で借りて読んだので以下に紹介。

「御進物の大根」
尾張の国宮重といふ所は、大根の名所なるが、太さ七尺まはり、長さ二間半の大根生えたり。これはめづらしき物とて、やがて禁中様へさし上げける。この大根、紫宸殿のきざはし上がらず。公家衆、ふしぎをなしけるに、かの大根、臆病者にて、紫宸殿のきざはしを大根おろしかと思ふて、上がらなんだ。大根一の臆病者と笑はれた。

「軽口本集(近世笑話集(上))」(武藤禎夫校注 岩波文庫)より。
# この本、昔(読書記録によると中学生の頃)読んだことがある。
 覚えている訳はない。

なるほど、「公家大根」は
「紫宸殿のきざはしを大根おろしと思った」部分をサゲにして
前半を作り込んでいるんやね。

まあ、とりあえず元ネタ紹介まで。
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