「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

(2022年)ロシアは何故ウクライナに軍事侵攻したのか~その2<2024.07.14

2024-07-14 20:03:33 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

(2022年)ロシアは何故ウクライナに軍事侵攻したのか~その1<2024.07.13
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/f34aff96824269a9715ae1fd209daed9

結論を、ごく大雑把にザックリ書くと大統領選挙のためのバイデンさんとゼレンスキーの支持率回復が大きな目的です。そのためにロシアとの軍事対立を激化させロシアの軍事介入を引き寄せたと言えます。このような事をアメリカとウクライナがやらなければロシアの軍事侵攻もなかったと思います。

全部書くと論文みたいな分量になることに気が付き簡単に結論だけ書きます。

(1)まず、アメリカ(バイデンさん)の国内事情
これは、大失敗に終わった米軍のアフガン撤退が大きく影響しています。
『バイデン米政権のアフガニスタン撤退に批判が噴出、大統領は撤退判断を堅持』
2021年08月17日
https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/08/09cd00228d8e7698.html

誰もが、この撤退作戦をみじめな失敗ととらえています。しかもNATOの同盟国との事前の打ち合わせもなく、敗走に近い撤退になりました。同盟国の方も逃げ出しただけで、撤退開始後は何もできませんでした。
撤退が決定すると同時にアフガンの傀儡政権の政府軍が次々にタリバンに寝返り、タリバンに保護されて何とかアメリカとNATOの関係国は、撤退することが出来ました。
タリバンが撤退するなら攻撃しないという約束を守ったから撤退できましたが、タリバンが追撃すれば目も当てられないような大きな被害が出たと思います。最後は、撤退するNATO諸国の軍と市民をタリバンが保護しているような有様でした。
こんな様な状況でアメリカとNATOの撤退は、何とか無事に完了しました。

当然、バイデンさんは国内外から大きな批判を浴びます。
ヨーロッパのNATO諸国は、アメリカに対する信頼をなくしました。

これが2021年の8月30日の話です。
そのままでは、2024年の大統領選はボロ負けでしょう。
そこで支持率回復のために大きな勲章が必要でした。
そういった事情もありバイデンさんは、ロシアとの対決姿勢を強めていました。

NATOの多国籍軍事演習「シーブリーズ」
https://www.ukrinform.jp/rubric-defense/3275173-zerenshiki-da-tong-ling-hai-junno-riniodesa-zhouno-duo-guo-ji-jun-shi-yan-xiwo-shi-cha.html
史上最大の軍事演習です。
ウクライナの方に目を逸らしたかったのでしょうね。
この後、一気に過激になります。

支持率と信頼回復のためにバイデンさんが選んだのは、ロシアとのチキン・レースです。
ロシアが屈服すれば、バイデンさんのお手柄。
ロシアが屈服せずゴタゴタが起きても、最終的にロシアを潰せば、やっぱりバイデンさんのお手柄。
その後、ウクライナへの武器支援を強化してゼレンスキーを煽ります。

(2)ゼレンスキーの事情。
大統領当選後は、急激に支持率が低下して低支持率にあえいでいました。政治のド素人のゼレンスキーですから、やることなすこと失敗で選挙公約は一向に実現しません。
何よりゼレンスキーを支持したのは、ウクライナ東部と南部の国民です。
つまり、ゼレンスキーを支持した多くのウクライナ国民が望んでいたのは、東部独立派との内戦の終結です。それも選挙公約の一つでした。
そんなことをバックにいる新興財閥や過激民族右翼が許すはずがありません。

2023年ウクライナ大統領選での再選のためには支持率の回復が必要です。
そこでゼレンスキーが選択したのは、東部独立派を軍事力で叩きのめすことです。
ここでバイデンさんの考えと一致しました。

『ロシアとの緊張を高めたウクライナ大統領の危険な「挑発」行為』
2022.2.16
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00216/021500024/
『ロシア・ウクライナ危機 (2021年-2022年)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E5%8D%B1%E6%A9%9F_(2021%E5%B9%B4-2022%E5%B9%B4)
『2021年10月26日、ウクライナ軍はドローン爆撃を実施した』

ミンスク2合意を破棄して、禁止されているドローン攻撃をしてしまえば、もう後戻りできません。
これでロシアが軍事介入しないとゼレンスキーが考えていたのなら、馬鹿としか言いようがありません。

東部独立派への軍事攻撃強化はロシアのレッドラインを超えてしまいました。
もうこの時点でロシアは「ウクライナ軍事侵攻やむなし」の決断をしたと思います。

その後、ロシア軍の国境への集結が始まりました。
かなり集結した12月にロシアは、アメリカに最終通告を伝えます。
アメリカとロシアの交渉が行われましたが、アメリカはロシアの要求を全部拒否しました。
その時、アメリカは不思議なことを宣言しました。
「アメリカ兵は一切ウクライナに派兵しない」

ロシアの要求は全部拒否する、アメリカ軍は介入しない。
意味が分かりませんね❓
「お好きに、ど~ぞ(軍事侵攻してください)」
と言うわけです。

ロシア軍の集結は続き1月には、いつでも軍事侵攻を開始できる体制が整いました。

それでもアメリカはロシアとの交渉で妥協しませんでした。「お好きに、ど~ぞ(軍事侵攻してください)」継続です。

ここに至って、ゼレンスキーは震えあがりロシアと妥協しようとします。ロシアはアメリカとの交渉と約束が必要なのでありゼレンスキーと交渉する気はありません。
ゼレンスキーは、交渉の成立が可能だと考えていたようです。
アメリカとの交渉決裂の段階でロシアの軍事侵攻は決定されていたと思います。

年が明けてからもヨーロッパ諸国は、「ロシアが軍事侵攻するはずがない」とゆるく考えていたようです。
アメリカは、ロシアの軍事侵攻を予測していました。
当然です。ロシアに軍事侵攻に踏み切らせようとしているのですから。

ロシアが軍事侵攻を遅らせたのは、北京五輪が終わるまで待つためでした。中国のメンツに配慮した結果です。

いざ、その時が来て震えあがったゼレンスキーは、本当のバカ者だと思います。多分、アメリカに騙されていたんでしょうね❓
「大丈夫、ゼレンちゃん!プーチンはそんな度胸なんてないから!思いっきりやりなさい!アメリカが付いてるよ!」
なんて騙されて東部独立派への軍事攻撃を激化させたのだろうと思います。
ゼレンスキーは政治のド素人ですから、それが何を引き起こすかなど理解できなかったのだろうと思います。

(3)大体、このような経緯でロシアは最終的にウクライナ軍事侵攻に踏み切りました。
これを全部書くと物凄く長い論文になります。
それを書く気力はありませんので、あとは皆さんがご自分で勉強してください。
こんな馬鹿らしいことで2年以上も続くウクライナ紛争が始まってしまいました。
この経緯を知るならば、誰が1番の悪者か分かると思います。
それをプロパガンダとフェイクニュースで胡麻化しています。

※同じですが、もう一度関連資料や記事
(おすすめ記事)
なぜアメリカは「ロシアがウクライナを侵攻してくれないと困る」のか
2022/2/20(日) 22:15 遠藤誉
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/2f918ae45a8bb466afd08a36dff0bf0b41f82246

焦点:アフガン撤退決断したバイデン米大統領、不信感が背景
By Reuters
2021年7月13日午後 5:58 GMT+93年前更新
https://jp.reuters.com/article/world/-idUSKBN2EI0F4/
アフガン撤退は「完全降伏」、トランプ氏がバイデン氏糾弾
By Reuters
2021年8月23日午前 9:39 GMT+93年前更新
https://jp.reuters.com/article/world/-idUSKBN2FO017/
バイデン氏、米軍撤退は正しいと主張 国民に向け演説
2021年9月1日
https://www.bbc.com/japanese/58405059
バイデン米政権のアフガニスタン撤退に批判が噴出、大統領は撤退判断を堅持
2021年08月17日
https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/08/09cd00228d8e7698.html
焦点:米国最長の戦争「敗北」で幕、失策を重ねたアフガン20年
By Reuters
2021年8月17日午後 7:00 GMT+93年前更新
https://jp.reuters.com/article/world/20-idUSKBN2FI0FE/
「アフガン撤退」に20年、米国が介入失敗を繰り返す理由
2021.7.15 4:10
https://diamond.jp/articles/-/276782

アフガン“敗戦”が影、ウクライナ問題で強気になれない米国の事情
2022.2.23
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00309/022100008/

プーチン大統領はなぜ強硬策に踏み切ったのか ウクライナ情勢 米軍のアフガン撤退が影響との指摘も
2022年1月28日 19時20分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/156964

20年間で戦費1100兆円、米兵7000人犠牲…「信じられないほどお粗末」専門家が酷評 米軍のアフガン撤退1年
2022年8月30日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/198795
欧米の腐敗が招いた対アフガニスタン政策の失敗、真摯な反省と関与継続を
2023年03月23日(木)11時50分
https://www.newsweekjapan.jp/watase/2023/03/post-39.php

ロシア・ウクライナ危機 (2021年-2022年)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E5%8D%B1%E6%A9%9F_(2021%E5%B9%B4-2022%E5%B9%B4)
『2021年10月26日、ウクライナ軍はドローン爆撃を実施した』

<分かりやすい簡単な説明>
ロシア・ウクライナ戦争 「そもそも原因は何だったのか?」について 6352
2024年3月27日 公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)
https://www.komei.or.jp/km/gyota/2024/03/27/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E6%88%A6%E4%BA%89%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/

ロシアとの緊張を高めたウクライナ大統領の危険な「挑発」行為
2022.2.16
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00216/021500024/
『ロシアと西側諸国の対立がいかに無意味なボタンの掛け違いによるものかが分かる。そもそも
今回、西側諸国とロシアとの緊張が高まった発端は、2019年にウクライナ大統領に選出された
ゼレンスキー氏が、ミンスク合意を反故(ほご)にしようとしたことだといわれている。』

いまさら聞けない、ウクライナ国境にロシア軍を大集結させる「プーチンの本当の狙い」
2021.12.14
https://gendai.media/articles/-/90333?page=4

2024-07-13
2021年、NATOの多国籍軍事演習「シーブリーズ」>関連記事
https://kitanoyamajirou.hatenablog.com/entry/2024/07/13/075425


2021年春のウクライナ情勢
https://www.nids.mod.go.jp/publication/commentary/pdf/commentary165.pdf
ロシアとウクライナが軍事演習、緊張高まる
By Reuters
2021年11月25日午前 9:12 GMT+93年前更新
https://jp.reuters.com/article/markets/japan/-idUSL4N2SF487/
ロシア黒海艦隊が戦闘演習、米軍は艦船を黒海に移動 緊張高まる
By Reuters
2021年4月28日午前 7:59 GMT+93年前更新
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-idJPKBN2CE2HM/
シーフリーズ
NATOの多国籍軍事演習「シーブリーズ」
https://vovworld.vn/ja-JP/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%BB%8D%E3%81%8B%E9%BB%92%E6%B5%B7%E3%81%A6%E6%BC%94%E7%BF%92%E3%80%80%E3%81%9D%E3%81%AE%E6%A7%98%E5%AD%90%E3%82%92%E7%B1%B3%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%81%8B%E6%92%AE%E5%BD%B1-1000376.vov
https://www.ukrinform.jp/rubric-defense/3275173-zerenshiki-da-tong-ling-hai-junno-riniodesa-zhouno-duo-guo-ji-jun-shi-yan-xiwo-shi-cha.html
https://www.ukrinform.jp/rubric-defense/3276064-duo-guo-ji-jun-shi-yan-xi-shiburizuluhaide-ji-xu.html
2021.03.18
日本、ウクライナ主催の多国籍軍事演習に参加する意向を表明、特殊部隊交流も検討
https://grandfleet.info/japan-related/japan-announces-intention-to-participate-in-multinational-military-exercises-sponsored-by-ukraine/
ロシア、米ウクライナなどの黒海軍事訓練を監視
By Reuters
June 29, 20214:42 AM GMT+9Updated 3 years ago
https://www.reuters.com/article/idUSKCN2E42AR/
ロシア軍が黒海で演習 その様子を米ジャーナリストが撮影
2021年7月3日, 21:51 (更新: 2022年5月4日, 22:39)
https://sputniknews.jp/20210703/8512584.html

これは、ごく一部です。
この内容を、ごく大雑把に書いていこうと思います。
非常に分かりやすく簡単にまとめてある記事。

『ロシア・ウクライナ戦争 「そもそも原因は何だったのか?」について 6352』
2024年3月27日 公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)
https://www.komei.or.jp/km/gyota/2024/03/27/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E6%88%A6%E4%BA%89%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑤
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。