「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ウクライナ軍のクルスク侵攻作戦の理由とは❓<2024/08/11

2024-08-12 16:27:06 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

<最新の戦況>
クルスク戦線、ウクライナ軍は西部で進撃<ウクライナ紛争2024/08/11
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/7af4044ed0ac4ac21a9a828a47f84f1f

『ウクライナ軍のクルスク侵攻作戦の理由とは❓』
どの記事を読んでも誰のコメントを見ても不明です。
ドネツク州のウクライナ軍の苦境を放置してまで、今予備兵力のほとんどを動員してクルスク侵攻作戦を行う軍事的メリットや理由は、ないからです。
だから誰が考えても理由は分かりません。

つまり❓
クルスク侵攻作戦は軍事的な理由によるものではなく、政治的な理由によるものではないか・と推測できます。
(これが正しいとは言っていません。あくまで可能性の一つです。)

ウクライナの場合は政治的な理由による軍事作戦は時々あります。
最近の例だとヘルソン州ドネツク川東岸のクリンキー作戦です。無駄に兵士の犠牲を出しただけで何の効果もなく、今では誰も話さなくなりました。
一時期は、応援団が勇ましかったです。
「来年はクリミア攻撃だ!その橋頭保だ!」
と言う話を盛り上げてほしいから行った作戦です。
土台無理だと分かったので、今では誰も見向きもしません。
政治(ゼレンスキー)が作戦に口出しして、最終的に失敗に終わりウクライナ軍に大損害が出たケースもかなりあります。

ウクライナ軍の作戦計画が上手くいかないのは、政治主導になるケースが多いからです。
政治優先で軍事的合理性に欠けているからです。
もうこれは現在のキエフ政府に内在する不治の病と言うべき現象です。
はっきり言って、どうにもなりません。
そこに権力闘争が加わります。
これも独立後、ずっと続いてきました。
そもそもウクライナに世間並みの意味で「まとも」な政府が有った事は、ないような気がします。
いつも権力闘争、そこに腐敗と汚職が合体する構図です。

今回もお家芸の権力闘争の部分から見てみると、一応筋道の通る答えらしきものが見えます。

今のウクライナは2014年クーデター後は、以下のような権力構造になっています。
新興財閥+西ウクライナ過激民族主義者+極右+アメリカ
これが合体してウクライナの政治と社会を支配する構造を作り出したのが、2014年クーデターです。
簡単に言うとアメリカの傀儡政権です。

これ以外のグループは、逮捕投獄されるか追放されるか、大人しく隅にいるしかありません。
「新興財閥+西ウクライナ過激民族主義者+極右」の派閥の中で権力闘争が起きます。

最近、「領土を割譲しての和平もやむなし」の論調が一部で出てきています。
和平派もいることを示しています。

これに対しカチンコチンの徹底戦争継続派もいます。これが主流派でしょう。
その中の一部が今回のウクライナ軍のクルスク侵攻作戦を主導している可能性があります。

目的は、和平論を封じてロシアとの戦争を継続することです。クルスク侵攻作戦を実行してロシア国内を荒らしまわり、一時的にせよロシア領を占領すれば和平論などどこかに吹き飛ぶというわけです。

このグループがウクライナの国や国民のことを一切考えていないのは、東部戦線をほぼ放棄している点にあります。
自分たちの目的のためなら、国も国民もどうでもいいわけです。
このグループにとってウクライナの国土は西ウクライナであり、ウクライナ人は西ウクライナ人だけです。
西ウクライナ過激民族主義者が主に居住していたのが、第2次大戦後スターリンがポーランドに割譲させたポーランド領ウクライナ⇒西ウクライナです。
だから西ウクライナ以外は外国領=占領地のようなものであり西ウクライナ人以外は外国人みたいなものです。

これが分からないと、ウクライナ紛争のゴタゴタは理解できないと思います。
この西ウクライナ過激民族主義者集団と新興財閥を利用してアメリカが起こしたのが2024年クーデターです。
それを誤魔化すために今のキエフ政府を「民主主義の擁護者」に仕立て上げているわけです。

まあ、それは脇に置いておいてウクライナ政治権力の上層部のうち徹底戦争継続派が和平論を封じるためにクルスク侵攻作戦を強行したと考えると、一番筋道が通ります。

政治が動機ですから軍事的合理性が無視されているわけです。(⇒東部戦線を危険なまま放置する)

結果、和平ムードは吹き飛んで当分、戦争が続くのであろうと思います。
それでウクライナに何かメリットがあるかと言えば、デメリットしかありません。
クルスク侵攻作戦が一段落するころには、東部戦線の特にドネツク州の戦況は敗勢にまで悪化しているかもしれません。

それも主戦論者に取っては、どうでもいいことのようです。最悪ドニプロ川の西に退却してドニプロ川を天然の要害(防衛ライン)にして徹底抗戦する心算なのかもしれません。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑤
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。