Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ホイール センター出しの方法

2015-07-30 20:29:53 | ホイール
先日後輪のニップルを替えたロード用のスペアホイール これのフロントも
整備します 振れ取りとセンター出しを行いましょう





Campagnolo NUOVO TIPO スモールハブで組んだロード用ホイールです
ホイール自体は古いのですがそれ程距離は乗っていません






36穴ハブ+ 28穴リムを使い変則的な組み方をした
ホイールです 使用に全く問題は有りませんが
やはり普通のホイールと振れを取ってみると違いが
解かります




今回はセンター出しも目的なので 振れを取る際
リムをどちらへ寄せるかを事前に考えておきます




振れ取りの前にホイールのセンターの状態を
確認します 工具はセンターゲージを使います






まずホイールの片面に工具を当て 工具の先端を
リムの左右に隙間が無くなる様にセットします






それを行うのはこの部分で
一旦 1 のネジを締め込み工具を持ち上げ リムと工具の先端に
隙間を作ります その状態から
1 のネジを緩め工具の先端とリムが接触するまで工具を下げます

リムと工具の先端が触れた時
2 の部分は 工具とハブのロックナットに隙間は作らず軽く触れて
いる状態にします




そしてホイールを裏返し 先程の状態の工具を当てます






その状態で工具の左右に隙間が無いか確認します
ここで隙間が有れば ホイールのセンターは逆側、
写真で言えば 下側に寄っていると言う事です

その状態で有れば振れを取る際にホイールをこの
工具の方向へ寄せる様に調整して行きます もし
隙間が 4mm 有れば 2mm 寄せるとホイールの
センターが出ると言う事ですね

もしリムと工具に隙間が無ければ次の確認を行います




リムと工具の先端に隙間が無ければ

2 の部分に隙間が無いか確認します それを確かめるのは
このカンパの工具の場合 ロックナットの外面が見えないので
1 のネジを締めてみます もし締まる様でしたら隙間が有ると
言う事でやはりセンターが出ていません この場合ホイールは
工具側にセンターが寄っていると言う事です




※ リムを寄せると言う事は ホイールには左右にスポークが有ります
振れ取り台にセットし、リムを右側に寄せたい時は右側のスポークを
張ってやれば(ニップルを締め込む)リムは右に寄ります ただそれ
だけではリムが内側に引っ張られて天振れが出ます 引っ張った隣り、
左側のスポークは右を張った分だけ緩めてやる事で天振れを抑えます

右に 10 寄せたい時は 左側を5 緩め、 右側を5 締める、理屈では
こう言う事です それを根気良く行うのが振れ取りですね






ホイールの振れ取りをする時の リムを寄せる方向も解ったので
振れを取って行きます ニップルとニップルホールに大きな力が
掛っているのが 後輪のニップルを交換した時に良く分ったので
その部分にオイルを注して抵抗を少なくします
このオイルは振れ取りの時だけに必要なものです 乾燥の早い
CRC 556 を使っています






それに加えニップルとスポークのネジも良く食い付いています
そのままスポークレンチを使うとスポークが捩じれます これは
絶対に避けるべきで スポークを保持しながらレンチを使う様に
します
この工具は私が使い易い様に工夫していますが プライヤ―と
薄いゴムを使いスポークを挟んでも構いません スポークに傷
を付けるのも良く有りません






振れを取ってはスポークをしごく事を繰り返します
スポークが捩じれていればこの時に戻りますし
ニップルをスポークのネジやニップルホールに
馴染ませてやる為の行程です 
その方法はこの様にスポークの交差部を強く握って
やったり






左右の交差部を強く握って寄せ合ったり ホイールを
苛めてやります これで振れが出る様なら又振れを
取ってやります




新しいホイールを組む時にはこの様に全体重を
リムに掛けてホイール苛めをします 今回もこの
作業を行いましたが柔らかいリムならホイールが
裏返りそうになりますよ
 






ホイールの振れ取り ホイールの苛め センターの確認
それの調整が完了しました これからするのは整備とは
また別の作業 綺麗に磨いてやります




これは自転車の走行性能に全く寄与しない事ですが
綺麗な方が気持ち良く自転車に乗れますね そんな
事が全く気にならない人はしなくても良い作業です






曇っていたアルミが綺麗になって行きます この
工程が結構好きです ただこの様な事をする事で
部品の不具合を見付ける事も出来るので 試合に
賭けている人こそした方が良いかも分りませんね




ハブも綺麗になりました Campagnolo NUOVO TIPO





このハブは高校生の時自転車屋さんで見掛け欲しくて直ぐに買いました
ただ使うのが勿体無くて長く眺めている時期が有りました そうです
好きな物は最後に食べるタイプです(笑) 組んだのは買ってから 10年が
経っていました   45年前のハブはまだまだ使えます


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