Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

リムセメントを使った タイヤ貼り

2019-04-27 20:09:10 | ホイール
リムセメントを使ったチューブラーホイールは定期的なセメントの貼り替えが必要です
最近はリムテープを使う人も多いですが安全確実なリムセメントを使ったタイヤ貼りの
様子をご紹介します





古いタイヤを外しリムセメントを新たに塗りタイヤを貼りますが 古いリムセメントの
状態に依りその方法も変ります
今回は古いセメントの状態が良く無かったので下地作りから作業を進めています
リムセメントの状態が良ければそこまでする必要はありません






下地の事は 床(とこ)やベッドと言います このリム側のセメントは
古いセメントを溶剤で一旦緩めそこへ新しいリムセメントを使い
床を作っています




床の状態を確認しています とても良い状態に仕上がっています
床作りの様子は 記事の末尾にリンクを貼るのでそれをご覧下さい




タイヤに問題は無いので外したタイヤをそのまま再利用します






タイヤに残っているリムセメントの状態も OK です






ここからタイヤを貼る為の作業です リムセメントは
何を選んでも大丈夫です パナレーサーの速乾タイプを
使います ただ一つだけ注意が必要です SOYO の金リム用
白セメンと呼ばれる物と混ぜるのは良く有りません






リムセメントをリムに塗る時には歯ブラシを使うと良いでしょう






セメントをリムに出します ニップル穴間 3スパン程度に
しておきます それ以上出すとセメントが垂れて始末が
悪いです






1スパンの量はこの程度 これをブラシで綺麗に
均して行きます




リムの全周にリムセメントを塗りました




タイヤを用意します タイヤを貼る時に気を付ける事は二つ




タイヤを貼る方向は タイヤのメーカーロゴを右側と言う人も居ますが
トレッドを基準に決めた方が良いでしょう 今回の様なトレッドなら
水捌けの事を考え左右のトレッドが作る V字の尖った方を進行方向に
向けると良いと思います

この話しをすると 自転車のスピードなら関係は無い、と仰る方も
いらっしゃいますが この様に謳っているタイヤメーカーも有ります
私はメーカーの考え方に従っています




もう一つ大切な事はリムにタイヤを嵌める時にバルブは真っ直ぐに入れます






タイヤを嵌める前に空気を少し入れます タイヤが丸くなる程度で
結構です 空気の入れ過ぎは返って仕事を難しくします




では始めます

リムのバルブ穴にバルブを差込みます 左右にいがまない様に注意





バルブを中心に左右へタイヤを伸ばしながらリムにタイヤを乗せて行きます
ここでタイヤを伸ばすと言うのはとても大切な事です
※ ただ SOYO のシームレスタイヤの様な繊細なタイヤは伸ばし過ぎはいけません
繊細なタイヤにどの程度の力を加えるかは自分で経験するしか有りません




さらにタイヤをリムの下方向へ嵌めて行きます




リムを立ててタイヤを嵌める限界が来たらリムを持ち上げバルブ側を自分の腹で支えます
残りのタイヤを最後までリムに乗せて完了です




リムにタイヤがはまりましたが チューブラータイヤは
ここからも大事な仕事が残っています




タイヤに空気を少し入れます 3キロ程度でしょうか






タイヤをリムと良く馴染ませ ホイールを回転させて
タイヤのセンター出しと振れを取ります




タイヤの振れ取りはタイヤの位置を左右にずらして行います




センター出しと振れが取れたら使用圧まで空気を張ります






今回は 7キロまで張りました




これでリアホイールのタイヤ貼りは完了です








バルブの状態も OK です タイヤの方向も合っています
今回はたまたま タイヤのロゴも右側に来ていました






タイヤのセンター出しについては リムから見えるタイヤの
ふんどしを左右揃える事で上手く行く物も有りますが それは
絶対確実な事では無いので、ホイールを回転させ自身の目で
確認する必要はあります






フロントホイールです する事は後輪と変りません






リムセメントはこの程度塗っています この後タイヤを入れます

リムセメントを有る程度乾かせてからタイヤを入れる方法も
有りますが私は昔から セメントを塗って直ぐにタイヤを
入れています




使った歯ブラシですが これは使い捨てですね






以前に使って置いていた奴ですが ブラシが固くなって
もう何にも使えなくなっています




捨てるにしろ置いておくにしろ リムセメントで周りが汚れるのを
避けるためケースに入れておきます リムセメントで汚れると
後始末が本当に厄介です








リムにセメントが付いていたら溶剤で良く拭き取っておきます
完全に乾いてしまうと中々取れなくなります






今回はパナレーサーのチューブタイプを使いました 33ml の容量です
今回のホイールはリムセメントが乾き強度が出るまで、一晩置いてから
使う事が出来ます






ホイール 2本でこの程度のセメントを使っています





ホイールの床作りから 2回に別けて作業風景をご紹介しました
最近のクリンチャータイヤと比べ優位性 安全性も多く有りますが それらは正しく
チューブラータイヤを装着しての事です 是非ご自分でタイヤ貼りが出来る様になって
下さい 新しい楽しみが増えると思います

前回の作業 【 リムセメント タイヤの張り替え 下準備 】

コメント
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