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Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

Campagnolo カンパ ウルトラトルク ベアリングの清掃

2017-06-11 20:35:20 | 自転車整備 B.B
自転車の BB 付近からの異音を解消する為の整備で自転車からクランクを外しました
Campagnolo カンパニョーロのクランク ウルトラトルクですがそのシールドベアリングの
清掃を行ってみます





ロードバイクから取り外した Campagnolo CHORUS のカーボンクランク
これに圧入されたベアリングの整備を行います






ウルトラトルクと言う構造を持ったクランクです






この左側のクランクは BB カップから中々外れなかった方です
指先でベアリングを回してみるとまだグリスの手応えは感じます








ウエスで汚れを拭き取ります この時ベアリングにゴミが
入る様な拭き方はしない方が賢明です シャフトもそれ程
傷んでいる訳ではなさそうです




ベアリングのケースに錆が出ていますここは組付けの時
本来ならグリスを塗っているはずですが 水が回り易い
所なので仕方がないのかな・・ しかしこうなるまでに
クランクの脱着をし、新しいグリスを塗布した方が良いですね






こちらは右側です 基本的な構造は同じです






見た感じ、触った感じも左側とは違います ベアリングはシャラシャラと
回りグリスの手応えを感じません そこにゴミが噛んでいる感触まで
有ります 良い状態では有りません






こちらもウエスで汚れを拭き取りました さてこれから
どうしましょう 本来ならベアリングの打替えなんだと思います



Microlon

しかし出来るだけの事はやってみます Microlon マイクロロンの
メタルトリートメントスプレーです これの本来の用途はテフロンの
塗布ですが、強い浸透力と驚く程の洗浄力が有ります これで
シールドの隙間からベアリング内の清掃を行ってみます
220ml 3800円と言う高価な物です




マイクロロンで清掃するとシャーと良く回る様にはなりました
スプレーは乾燥しテフロンだけが残ります さてここから・・



SPIN



このシールドベアリングですが構造が良く解りません
通常の鋼板やゴムシールドとは少し違う様です
このシールドの隙間からスチールボールが少し見えます
この隙間から SPIN スピンのグリスを押し込んでみます






この方法では多くのグリスが入らないのは今迄の経験で解ります
ボールの表面だけに薄く塗っていれば OK と言う SPIN を選んだのは
そんな理由です 爪楊枝の先を薄く削りこれでグリスを押し込みました




手で確かめるとグリスがボールにまとわり付いている
回り方に変りました でもこれで良いのかな・・






今日は自転車本体には触れなかったですね
この BB 付近からの異音 その原因が解った訳では有りません
出来るだけ丁寧で確実な組み付けをこれから行って行きます





今日はこれで終り自転車はこの様に保管しておきます 今日のベアリングのメンテナンスは
これで良かったのか少し気持ちに引っ掛かります 他の方法も含め一晩良く考えてみます

前回の記事 【 Capagnolo カンパ BBカップの取り外し ウルトラトルク 】

次の記事 【 Campagnolo ウルトラトルク ベアリング グリスアップ 】

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Campagnolo カンパ BBカップの取り外し ウルトラトルク

2017-06-10 20:51:00 | 自転車整備 B.B
BB 付近からの音鳴りの為に預ったロードバイク 前回は Campagnolo のクランクを外しました
今回は BB カップを取り外しましょう





友人のロードバイクの BB 付近から異音がするとの事で自転車を預かっています
前回はクランクを外しましたが 今回は BB カップを外します 使われているのは
Campagnolo CHORUS ウルトラトルクです




自転車小屋で作業をしていると 別の友人から
そちらへ行って良いですか?とのメッセージが届き
直ぐにおいでになりました




自転車に乗っているとクランクが緩み抜けて来たので
自宅でクランクを脱着した処、左右同じ方向に取り付けて
しまったらしい 成る程これじゃ乗れないです(笑)






コッタレスクランクの抜き工具を持っていないので
助けて下さいとの事 はい、直ぐにやりますよこれは
今迄数知れずやって来た事です






一旦クランクを外し少し掃除をして四角テーパーに
グリスを塗ってから締め込みました こんな事なら
何時でも来て下さいよ 凄く上品な手土産を持って来て
下さったのがかえって申し訳無かったです 有り難く頂きました



BB カップ



さて予定していた作業を進めます これは右側のカップです
スレッドタイプの JIS 規格のはずです






このカップを外す為の工具は何種類か有りますが
今回は VAR のこのタイプを使います BP-99900








工具をカップに被せモンキーレンチで緩めます JIS 規格の
右側は 逆ネジです  あら固くて緩まないな・・・

ここで BB 小物の規格をおさらいします
B.B小物の規格
JIS      左 正ネジ 右 逆ネジ 巾68mm 
ITA (イタリアン) 左右共 正ネジ 巾70mm
FRE (フレンチ)  左右共 正ネジ 巾68mm  が有ります

ワンの規格もそれぞれ異なり
JIS  1.37X24TPI
ITA  M36X24TPI
FRE  M35X1   となっています






まさかイタリアンと言う事は無いでしょうね 左側は
JIS も ITA も正ネジです こちらを外してみましょう






かなり固い手応えで外れました 最初から最後まで
固かったのでネジの緩め止め剤を使っているのでしょう




部品に書かれている文字は 1.370"×24TPI 間違いなく JIS です








もう一度右側に戻ります VAR の工具は結構滑り易く
スパナタイプの工具に変えます




この工具と言うより BB カップの形状は工具が外に逃げ易いので
工具が外れない様にしっかりと抑えます 工具が外れると自分が
怪我をします 怪我は恥だと思えば良いです






かなり固かったですが無事に外れました BB 小物の
固く締まっているのは良く有る事です




これでハンガー周りの駆動部が取り外せました
この後良く点検します






ハンガーシェルの中を覗いてみます 汚れています




パーツクリーナーを使い内部の掃除をしましょう KURE の
クリーナーは適度な乾燥時間が有り 使い易くて私は気に入っています






フレームにクリーナーがあまり掛らない様に気を付けながら
掃除をします特にネジは念入りに行いました 






ハンガーシェルの内部が綺麗になりました 音鳴りの解消が
目的なのでネジには異物を残したく有りません








クランクを外すと今迄掃除がし難かった所が良く見えます
こんな時に綺麗にしておきます




これは Simple Green 洗剤のシンプルグリーンを薄めた物です
自分の手拭き用に何時も手に届く所に置いています これで汚れを
拭き取ります






その後はワックスを掛けておきます 汚れ落しと共に
カルナバロウが良い艶を与えてくれます 一つ用意
しておくと便利に使えます






少しは綺麗になりました 自転車整備とは違う作業ですが
少し手間を掛ける事で綺麗な自転車になります





鮮やかなピンクの花ですね 明るくて良いです近くの河原で咲いていました

音鳴りの解消の為に預った自転車ですがすでに幾つもの作業にお付き合いを頂いています
一つずつを確実に作業を進めると時間が掛ります あの時にやっておけば良かったと後戻りを
したくありませんしね・・ 次回は一番怪しいクランクのベアリングの状態を見てみます
またお付き合い下さい

前回の作業 【 Campagnolo カンパ ウルトラトルク クランクを外す 】

次の作業 【 Campagnolo カンパウルトラトルク ベアリングの清掃 】

コメント (2)
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ARAYA Muddy Fox BB小物を取り外す

2016-10-24 20:36:47 | 自転車整備 B.B
ARAYA Muddy Fox アラヤのマディフォックス と言うマウンテンバイクですが 
今でも大切にされている方がいらっしゃいます それの BB小物を分解します





或る日一本の電話が有りました Kinoさん今日は自転車小屋に居ますか?
普通は平日にそんな趣味の倉庫には居ないでしょう(笑) その用件は
アラヤのフレームの部品を外したいと言う事でした この日は午後なら時間が
取れるのでフレームを持って来てもらう事にしました






ARAYA アラヤが 1980年の始めに発売した
MTB MUDDY FOX 私はこの自転車の事は良く
知らないのですがオフロードが好きな方は懐かしいと
仰います 今回の彼も子供の頃から乗っていた物を
もう 1台所有しています




今回のこのフレームは自分で塗装をしたいそうで
その為に部品を外さないといけません 
このチェーンホイールから始めましょう






ピンスパナでクランクキャップを外します
※ 正ネジです




キャップの中にクランクを固定しているフィキシングボルトが
見えています これを外します、頭は 14mmです






コッターレスクランクの抜き工具です これの頭が
14mm のボックスになっています

※ 昔はクランクにコッターピンを打ち込んで固定していました
  そのピンが無いこのタイプのクランクをコッターレスと言います






工具のボックス側をフィキシングボルトに装着し
工具本体をモンキーレンチで緩めます ※ 正ネジです






フィキシングボルトが外れました






次は工具の反対側を使います この時工具の突起を
ネジを廻し表に出ない様にしておきます






工具をクランクの内ネジ(クランクキャップを外した所)に
装着し モンキーレンチで工具の外側を締め込みます




クランクがじわ~とクランクシャフトから抜けます






反対側のクランクも同じ手順で抜きました このフレームの
BB小物の巾を測ると 68mm でこれは JIS規格の物です

B.B小物の規格
JIS      左 正ネジ 右 逆ネジ 巾68mm 
ITA (イタリアン) 左右共 正ネジ 巾70mm
FRE (フレンチ)  左右共 正ネジ 巾68mm

ワンの規格もそれぞれ異なります
JIS  1.37X24TPI
ITA  M36X24TPI
FRE  M35X1






BB 小物を分解します 
作業は左側からです、フック型レンチを使います
ロックリングに工具を掛けますが、これは良く滑るので
注意しながら作業を進めます




ロックリングが外れました




次は左ワンです






ワンの小さな穴にピンスパナを使います






左ワンが外れました 内部に使われていたリテーナーも
ワンに付いて来ました 






クランクシャフトを引き抜きます ベアリングの方向を
見て覚えておくと良いでしょう






右側です こちらは逆ネジでしたね




右ワンの専用工具です こちらのワンは特殊な形状を
しているのでスパナ型にしろ専用工具は必要です






工具をセットしネジを緩めます こちら側は多くの物が
強く締まっています 怪我をしない様に注意して下さい






右ワンが外れましたネジに塗られたグリスが良く効いており
ネジの傷みや固着が無かったのが良かったです






あまり使用感も無く綺麗なパーツでした






ARAYA とネジの規格 1.37×24Tが刻印されています
この数字でもBBが JIS規格だと判断が出来ます






これでチェーンホイールと BB小物の取り外しが終わりました




今回の依頼は私のブログにブックマークをしている
プロショップ工具魂 店長の喜多さんです 彼は
柔道家で今でも握力が 90キロ以上有るらしいです
工具魂はWeb店ですが Pak Tool や HOZAN を含め
一流工具の多くを取り扱っており 誠実な喜多店長が
担当しています 一度覗いてみて下さい
【 工具のプロショップ 工具魂 】





外の田園は稲がすっかり黄色くなっていました 自宅の近くではまだこの様な風景を
見る事が出来ます でもある日突然造成工事が始まる事も有りますそうしてこの様な
田んぼが無くなって行くのですね  次回はヘッドパーツを分解します

 
コメント (2)
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B.B小物 保管前の手入れ SUGINO 75

2014-09-17 20:29:32 | 自転車整備 B.B
先日イリベのトラックレーサーから取り外した B.B小物を
保管する前に洗浄し綺麗にしてやります






先日トラックフレームから B.B小物を
取外しましたがこれがそのままになっています





洗浄剤にはガソリンを使います 今回はチェーンの
手入れをしましたがそれと一緒に行いましょう






SUGINO 75 の小物です それ程酷い汚れでは
有りませんがチェーンの洗浄が終わってから
綺麗にしてやります






各パーツを綺麗に洗いました これから
オイルを塗布しましょう






使うオイルは Super Lube の多目的オイルにします
やや白く濁ったオイルですがこれは年数が経っても
変色せず パーツが洗浄した時の状態を保って
くれるのが良いですね とても綺麗です






隅々までオイルを塗布しました 量はしっとりと
濡れるくらいやや多目にしています その方が
年数が経っても良い状態を維持してくれます
これは今迄の保管状態を見て私がそ感じています




ビニール袋にパーツ名を書いてそこに入れて
保管します 些細な事ですがパーツ名を記入
しておく事で部品を探す時に大変助かります





小さくて可愛い花です 近くで良く見ますが小振りな奴を写してみました

自転車から取り外したパーツ まだ使える物は保管してやると良いですね





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DURA ACE BB-7700 イタリアン グリスアップ

2014-01-08 20:00:03 | 自転車整備 B.B
前回、分解洗浄したデュラエースのオクタリンク用小物 BB-7700 の
グリスアップを行います





分解し SPIN スピンのパーツクリーナーで丁寧に洗浄を済ませています
今回は新しいグリスを使い組立てましょう




今回のグリスは Super Lube を選びました フッ素系の
少し固さは有りますがサラッとした感じのグリスです






樹脂製のケースにグリスを塗布しボールを並べて
行きます ボールは 1/8 のサイズを 18個使っています






こちらはニードルべイアリングの樹脂ケースです
グリスはケースに収めるニードルが落ちない程度で
良いでしょう、先程のリテーナも一緒です 後の作業で
必要量使います




ケースにニードルを収めました




これでユニットケースに回転部を組み付ける準備が
出来ました






ユニットケース内にグリスを塗布します 今回は
やや多目にしました これは左側です






先程用意したニードルベアリングとリテーナーを
ケース内に収めます リテーナーには方向が有るので
良く考えて入れて下さい








これはロックリングと呼ぶ樹脂製のパーツです
ケース内に溝が刻まれているのでそこへはめ込みます
これでリテーナーが落ちない様になりました ただそれ
だけのパーツだと思います




反対側のケースもする手順は同じです






クランクシャフトです この突起部分にコーン
玉押しを装着します




これがシャフトの左右に取り付けるコーンです








シャフトとコーンにグリスを塗り コーンが止る
所まで差し込みます 実に精度良く作られています






黒い色をしたインナーカバーです 端に溝が
切られています そこにグリスを塗布します
ここは防水が目的です






先程の溝に装着する O リングです これがユニット
ケース内への水の浸入を防ぎます






右側のユニットケースにインナーカバーを装着します 
O リングの手応えを強めに感じながら入って行きます
あまり強引に差込み O リングの変形や破損を
起こさない様注意しながらの作業が必要です






ユニットケース内にシャフトを差し込みます
シャフトには左右の方向が有るので注意が
必要です




シャフトを奥まで差し込みました 右側は左と
比べて約 1mm 程度長いので 解らない時は
コーンから先端迄の距離を測り確認して下さい






左側のユニットケースも装着します






ユニットケースの外側にはゴム質のシールが付いています
それを保護する為のシールガードです 樹脂で出来ています






これを突起の有る方を外側にしシャフトの奥まで
差し込みます






分解した時に片方が有りませんでした 保管している
JIS の奴から借りておきましょう これは補修部品として
取り寄せが可能だと思うので又注文しておきます




こちら側も奥まで差し込みます






ロックナットです 双方のネジを綺麗にしグリスを
塗布してからねじ込みます この段階では全てが仮付け
仮組みです




組付けが終わりました はみ出したグリスは綺麗に
拭き取ります








組付け作業が全て完了しました とても綺麗な小物です





良くデュラと他のシリーズは違うと言われますがこの B.B小物を触ると
その通りだと思います これだけの部品数を精度高く仕上げるのは凄い事だと
思います この小物は使う時が来るまで保管しておきましょう

前回の作業 【 DURA ACE BB-7700 イタリアン 分解 洗浄 】 

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