熱中症について言えば、
90年代に死亡者数が激増しています。
国を挙げて継続的な注意喚起が行われてはおりますが、
今だに多くの方が亡くなられています。*
また、小中高校生の運動中の熱中症発症事例は
後を絶たず、
夏場の運動が多くの子どもたちにとって
リスクの高い活動であることが明らかになっております。
*国立環境研究所発表データより
加えて、特にこの2年間
運動会の時期について検討を急いだ理由は、
「熱中症アラート」の発表件数の激増です。
熱中症アラートの歴史はまだ浅く、
2020年の試行を含み4年間の運用実績があります。
しかしながら、
2021年に全国で発表されたアラートが
613回であったのに対し、
わずか2年後の2023年には2,232回となり、
実に3.6倍に跳ね上がりました。**
昨年8月末に松山市立の小学校が
2学期始業直後の9月第1週に
一切の体育活動を行わないことを判断されたのは、
こういった背景もあり、
極めて妥当な判断であったことが
こういったデータからも裏付けられます。
この近年、
良い意味でリスク管理が急ピッチで進んできたことがあり
日本における2学期始業後の9月が
「運動に不向きな時期」となってきたことが、
運動会の時期の変更の決定的な引き金となりました。
**環境省発表データより
文責 中矢謙一郎