真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

朝青龍は帰国する

2007年08月30日 | 異文化
朝青龍が地方巡業をさぼって、モンゴルに帰国しサッカーに興じていた事件から、はや一月が経過した。そして、ついに、28日、朝青龍のモンゴル帰国が正式に決まった。故郷のウランバートルでは安どの声が聞かれたらしい。弁護士のエンフマさんは「こっちで療養し、また強い姿を見せてくれるはず」と期待しているという記事を読んだ。

相撲協会の朝青龍へのお裁きを、モンゴル人の間では、人権侵害との声も出たり、サッカーをしたくらいでなぜ罰を受けるのかと皆一様に朝青龍の味方だった。そして、モンゴルだと地位のある人は処分されない国らしいことも分かった。朝青龍は国民的英雄らしいからこういう考え方から言うと、相撲協会が下した裁きは受け入れられないことになる。

モンゴル人の中にも、規則やルールを第一にする日本のやり方は立派だと言う人もいるそうだが、それは少数派すぎない。また、横綱・白鵬の父ムンフバトさんは「すべてはマスコミがあおり立てた結果であって、2場所出場停止はひどい」と日本メディアや相撲協会を批判したそうだ。

この一月間の朝青龍の報道をTVや新聞で観ている限り、相撲協会の対応が悪いと思うのだ。相撲協会はきっと旧態然としているのではないかと想像がつく。多国籍になっているお相撲さん達を上手にマネジメントしていくためには、相撲協会から公式情報を出来る限り発信しないと、誤解が誤解をよぶことになる。

広報担当だっているだろうに、なぜ公式な情報を発表しないのかと不思議でならなかった。日本の相撲とはどういうもので、国技の相撲道とはこういうものだとモンゴルの人々に発信し、だから、朝青龍は裁きを受けたのだと、どうどうと説明すべきだと思う。

異文化間の理解はとても難しい。日本人が当たり前だと思っていることは外国人にとって、当たり前では無く、その逆も当然有りうるのだ。私は20年以上もの海外とのビジネス経験から学んだことは、とにかく言葉に出して確認しない限り、分かり合えないということだ。

相撲を通じて良い関係になっているモンゴルで、今は日本に対する批判が多いと聞いたが、今の相撲協会の対応では、日本人だってわからないのだから、モンゴル人には分かるはずも無い。

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