真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

蔓延するタレント病

2010年06月28日 | Weblog
タレント病におかされているという韓国の記事を読んだので紹介したい。

1983年に子供雑誌『新少年』がリニューアルを記念し、全国の小学生6595人を対象に「将来の夢」についてアンケート調査をした時、1位は圧倒的な差で科学者(23.3%)、2位以下は教師(14.1%)、裁判官(11.5%)、医師(11%)、芸術家(7.8%)などだった。

「どんな生き方が幸せだと思うか」という質問には、過半数の63%が「やりがいを持って生きること」と答え、彼らが大学に進学したころ、ソウル大学物理学科は、全国トップクラスの成績優秀者だけが行ける学科として脚光を浴びた。

それから20年余り経ち、子供向けポータルサイト「ダウム・キッズ・チャン」(kids.daum.net)が、小学生1万478人を対象に「将来の自分の職業」を問うアンケート調査をしたところ、41.6%に当たる4364人が歌手と答えた。タレントは892人(8.5%)。50.1%が芸能人を選んだのだ。かつて、子供たちの人気職業ナンバーワンだった科学者と答えたのは110人で、19位だった。

今、韓国の若者たちは「タレント病」に侵されている。タレントはベンチャー業、あるいは一発屋的な仕事だ。成功すれば富と名声を一度に手にできるが、失敗すれば明日食べるものに困るほどどん底まで落ちる。韓国放送映画公演芸術関係者の労働組合のムン・ジェガプ政策委員会議長は「組合員の70%以上がひと月に100万ウォン(約8万円)も稼げない」と話す。

さらに深刻なのは、タレントの成否を分ける決定的要素が「運」だということだ。予測がつかない大衆の好みに自分の将来を賭けなければならないのだ。それにもかかわらず、猫もしゃくしもタレントになりたいというのは、「地道に努力し、何かを一つずつ成し遂げていくようなやり方では、韓国社会では価値をなかなか認められない」という不信感が広がっていることの現れだろう。と記事はあった。

華やかさばかりが脚光を浴びる職業は、つまり、有名になるということは同時にプライバシーも自由も無くなるということも子どもたちに教えなければならない。

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