日本では知らない女性を呼ぶときに、少なくともおばさんとは言わない。日本ではいくら相手が中年くらいの女性であっても、直接「おばさん」と呼ぶのは失礼とされることが多い。
韓国では、おばさんの意味の、アジュンマと面と向かって堂々と「アジュンマ~!」と呼んでいる。しかし、韓国で使われるアジュンマという言葉には、特別否定的なイメージはなく、当たり前のように使う。
日本では「おばさん」というと、多くの人が40代半ばくらいからの中年女性をイメージするかもしれないが、最近の女性は皆若くて、年齢不詳だから40代は「おばさん」のイメージとは程遠い。
他方、韓国では何歳くらいの女性に対してアジュンマと呼ぶかというと、必ずしも年齢だけで決まるわけではなくて、若い女性であっても結婚している場合には、アジュンマと呼ばれる。
つまり、結婚しているかどうかや子どもがいるかどうかでアジュンマと呼ばれるのだ。
子どもが生まれたあとは「〇〇엄마(○○オンマ)/○○ちゃんのママ・お母さん」と呼ばれる。ただし、夫が妻に、自分たちの子供の名前をつけて「〇〇엄마(○○オンマ)と呼ぶのには驚く。
日本でも、結婚後や子どもが生まれたあとに、幼稚園などでは、「○○ちゃんのお母さん」や「○○さんのママ」と呼ばれたりするけど、連れ合いの夫や妻からそうは呼ばれない。
韓国の人の呼び方、家族の呼び方は本当に複雑だ。日本なら一言、義理をつければ済むのに、そして、母方の〜、父方の〜といえばすむ。
韓国では特に、結婚してからは名前で呼ばれる機会が圧倒的に減ってしまう。母方の叔母さんをイモというし、父方のおばさんをコモと呼ぶ。別々の呼称が存在していて、覚えるのが大変だ。