神戸の空の下で。~街角の歴史発見~

足かけ8年、150万PV突破。「近畿の史跡めぐり」のサブタイトルも、範囲が広がったために少し変更しました。

神戸・稗田水神社。

2007年05月03日 | ■神戸市灘区
水難守護・商売繁盛

稗田水神社

(すいじんじゃ)
神戸市灘区灘北通5-6-6




JRの車内からも見える大きなクスノキが目印です。


〔御祭神〕
罔象女神
(みずはのめのかみ)
倉稲魂神
(うかのみたまのかみ)



 JR灘駅から大阪行きの電車に乗ると、北側の住宅街の中にひときわ高く伸びるクスノキの緑を見つけることが出来ます。このクスノキは、水難守護と商売繁盛の神さまとしてこの地域の崇敬を集める稗田水神社の目印として、厳しい陽射しをさえぎり憩いの境内を演出しています。昔から水害が多く、稗しか作る事ができないということから「稗田」と呼ばれていたこの地域。そんな稗田の地で、村人たちが農作物の無事を祈念するために水の神様である罔象女神を祀る神社を設けたのは、17世紀半ば頃の承応年間(1171~1175年)の事だといわれています。





路地に入ったところに立っている鳥居。震災の被害を受けたのか、笠木はありません。


 
 豊臣秀吉公によって行われた太閤検地でも、村域の大小はありますが旧都賀荘の村の中では八幡村が360石、都賀村が330石の石高があるのに対し、稗田村はわずかに81石と、やはり稲作にとって厳しい土地であったようです。そのような土地であるが故に一層厚い崇敬を集めていた稗田水神社は、地域の厄災守護の神社として長く継承され、1873(明治6)年8月には村社に指定されました。その後、1909(明治42)年2月には稲荷神社が合祀されました。その稲荷神社では、毎年2月に初午祭が行われています。祭りといえば、1902(明治35年)までは「ふとんだんじり」が例大祭を盛り上げ、1910(明治43)年から昭和初期までは3基の神輿が出されて祭礼を盛り上げていたようです。戦後は一時期中断されていましたが、30年ほど前から神輿が復活しているそうです。





水の神・罔象女神を祀っている社殿。


社殿の右に建つのが稲荷神社です。


アクセス
・JR神戸線「灘駅」下車、北東へ徒歩5分
・阪急電車「王子公園駅」下車、南東へ徒歩3分
・阪神電車「西灘駅」下車、北へ徒歩3分
稗田水神社地図 Copyright:(C) 2014 NTT Resonant Inc. All Rights Reserved.


拝観料
・境内無料

拝観時間
・常時開放


神戸の神社
兵庫県神社庁神戸市支部
神戸新聞出版センター

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