祖母は起業家、アイデアがいっぱいの人だった。
私の母方には祖母が二人いる。どちらもやり手で、戦後の混乱を主体的に乗り越えてきた。
ドライイーストを小分けにして売ったり、草しんこを作って競馬場で売ったり…。
どちらも商売がうまかった。
友だちもたくさんいたから楽しそうだった。
そんな祖母の創ったお菓子が「貝殻島」。
珈琲餡のパイ饅頭。パイの層にも珈琲を練り込んで、こんがり焼く。
よく話をしながら個包装の仕事を手伝った。
私が笑って過ごせるように整えてくれて、その年に祖母は他界した。
祖母のことが大好きだったから、兄弟で千羽鶴を作った。
あれから30年。無性に貝殻島が懐かしくなって、似せて作ってみた。
白餡ベースでないので本当の再現ではないけれど、
思わぬところで母が嬉しそうに口にした。
我が家では、あちらの祖父母は、通称「みどりのおばあちゃん」と「みどりのおじいちゃん」。
交通指導をしてたわけではなく、お店の名前が「みどり」だったから。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます