ふりかえれば…まろ

まろやパンダは最近露出が減ってますが、時折更新されてます。

大崎善生『パイロットフィッシュ』

2006-07-20 | 
すこし前のこと。本屋さんで目にとまった表紙。

『九月の四分の一』

初めて読む作家さんの本は、たいていタイトルに惹かれて手にとってしまいます。
人へのひとめぼれはしたことがないけれど、本の場合はほとんどがひとめぼれです。
手にとった大崎善生『九月の四分の一』(2006年、新潮文庫)。
冷たい余韻のある文章に惹かれました。

そして『アジアンタムブルー』(2005年、角川文庫)を読み。
『パイロットフィッシュ』(2004年、角川文庫)を読みました。

いつもなら発行年が古いものから読むのに、新しいものからさかのぼるように読んだのは、私としてはめずらしいことでした。
でも『パイロットフィッシュ』まで読み終えたとき、この順番で読むことがきっと私には約束されていたんだなと思ったのでした。
初めて訪れた場所なのに懐かしく思えたり「呼ばれたんだ」って思えたりすることがあるように。
ひとつまえの「遠き日に」は、『パイロットフィッシュ』にインスパイアされたもの。
この順番で読まなかったらひとつまえの記事はきっと書けませんでした。
きっと、過ぎ去ってから、そうあるべくしてあったんだとわかることがあるものなのですよね。

TB
パイロットフィッシュ(大崎善生)(蒼葉月さん「ゆるり、蒼葉月 -hazukiblue-」)
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2 コメント

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本との出会い (蒼葉月)
2006-07-22 00:48:54
きくさん、こんばんは。

私は発行年順に読んだのですが、

きくさんのこの記事を読ませていただいて

そのことをちょっぴり後悔してしまいました(笑)

「遠き日に」、とても伝わってきます・・・。

「パイロットフィッシュ」と「アジアンタムブルー」については、

以前自分のブログにも書いてみました。

大崎善生さんの文章とストーリー、どちらも好きなのだと思います。
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ほんと。出会いと呼ぶにふさわしい。 (きく)
2006-07-22 01:22:31
蒼葉月さん、こんばんは。

そうか。『アジアンタムブルー』を手にしたときに、タイトルをどこかで見かけたような気がしていたのですけれど、蒼葉月さんのところだったんですね。思い出せなかったです。

のちほど改めて記事読ませていただきますね。そしてTBさせてくださいませ。

実は『九月の四分の一』を読んで、冷たげな文章を自分の中でどう判断しようか消化しようか迷ったのです。どうにも惹かれるけれど同時に引いてしまう自分もいて、次の一冊を手に取るかどうかとても悩んだのです。

でもやっぱり惹かれて次の二冊を読んで、あーあのとき引いてしまわなくてよかったと思ったのでした。

「遠き日に」に共感していただいてとっても嬉しいです。ありがとうです。
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