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プラスチックを分解する新たな微生物を発見

2022-06-01 10:28:44 | その他
プラスチック問題というのがいろいろ取り上げられ、最近では無料のスプーンやホテルの歯ブラシまで禁止となっているようです。

確かに海洋のマイクロプラスチックによる生態系への影響や、空気中にも飛散しているという報告もあります。私の家でもプラとペットを分別してゴミに出していますが、プラは食品トレイや包装の類でいっぱいになり、禁止されているものなど全く入っていません。

また海洋のプラゴミは洗濯時の細かい繊維片やタイヤの削れたもの、壊れた漁具が大部分を占めるという報告があり、どうもプラスチック問題はおかしな方向に進んでいるような気がします。

例えば電化製品などを購入すると、大量のスチロールなどのプラが出てきますが、こういった物を置き換えることは不可能でしょう。レジ袋有料化から始まった対策ですが、問題提起の意味があるとしても全く効果のない対策だけが進んでいるような気がします。

ここではプラスチックを、特にペットボトルのキャップなど使用するポリプロピレンを分解する微生物を発見したという福島大学などの研究チームの報告を紹介しますが、若干疑問点は多いものです。

ポリプロピレンは再利用が困難で焼却処分されるのが一般的ですが、今回発見された微生物による分解処理が実用化されれば、二酸化炭素排出の大幅な抑制や資源のリサイクルにつながると期待されています。

研究チームが微生物による分解実験を繰り返す中で、大学構内で採取した土からポリプロピレンを効率的に分解する微生物を発見しました。微生物を混ぜた溶液に、ボトルキャップから切り取った一片を漬けたところ、最大で質量の64%が糸状に細かく分解されました。

研究チームによると、微生物の酵素の働きで分解されているとみられますが、まだ詳細なメカニズムは分かっていないようです。

解析できれば微生物から遺伝子情報を取得し、ポリプロピレンを100%分解できる酵素を持つ微生物を培養し、将来的に資源のリサイクルを目指すとしています。

ここからは私の感想ですが、ポリプロピレンはレジ袋のポリエチレンなどと同様に炭化水素ポリマーです。こういった物質を分解す微生物としては、石油資化性菌として昔から研究されていますので、それ程珍しいものではないような気がします。

もうひとつは微生物分解といっても、含まれる炭素は二酸化炭素となりますので、燃焼するのとほとんど差はありません。燃焼は短時間で二酸化炭素が発生しますが、微生物分解は長時間かけて結局は二酸化炭素になるわけです。

この点も大騒ぎするほどのメリットはないと考えています。分解過程で低分子になったものを何か再利用する方向で検討されているのかもしれませんが、これも細かく砕いて粉末にするのとあまり差がないような気もします。


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