ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

老化の引き金は本当に「糖化」か

2020-08-18 10:26:18 | 健康・医療
糖化は酸化と並んで、体の老化や病気をもたらす要因のひとつとされています。

コロナ禍で炭水化物や糖質を摂りすぎている人や、運動不足の人は糖化による悪影響が出始めている危険性があるようです。

糖化とはタンパク質(アミノ酸)がブドウ糖(グルコース)と結びつく現象のことです。私はこの糖化ということにいろいろ疑問を持っています。

まず「糖化」を辞書で引けば、「デンプンやセルロースを酸または酵素で分解しオリゴ糖やグルコースに分解すること」と出ているはずで、いつからアミンに糖が結合することを指すようになったのかよく分かりません。

またアミンと糖の反応については、アミノカルボニル反応とかメイラード反応として高校の教科書にも出てくる反応ですが、これは必ず熱が必要であり高分子化を伴うものです。よくホットケーキの良い色が例として出ますが、加熱調理しなければ決してあの焦げ色は出てきません。

これは酵素反応ではなく純粋な化学反応ですが、生体内で熱の代わりに何が使われているのかもよく分かりません。いつの間にか糖化が生体内で普通に生じ、終末糖化産物(AGE)などという言葉までできて悪者になってしまったのかもよく分かりません。

最近このAGEはよく出てきますが、どんな構造のものを指すのかも明らかになっていないような気がします。そういった糖化ですが、疑問はあるものの否定するだけの根拠もありませんので、そんなこともあるだろうと考えています。

さてこの糖化の影響で起こる最たるものが、糖尿病の合併症とされています。血液中の余った糖が体内のタンパク質やアミノ酸とくっついて糖化し、細い血管を痛めてしまいます。その結果、目や腎臓、足などに重い合併症をもたらすとされています。

厚生労働省の調査(2017年患者調査の概況)によると、糖尿病の患者数は過去最多の約329万人で、予備軍は1千万人といわれています。この人たちが今まさに糖化問題にさらされているのです。

糖化が起こりやすい環境として指摘されているのが食後血糖値です。食事をとった後に血糖値が急上昇する状態のことで、「血糖値スパイク」とも呼ばれています。この状態が繰り返されると、免疫細胞の活性が低下して、免疫力が下がってしまうとしています。

身体にあるすべての組織や器官の細胞は血糖値が70〜140の範囲で最高のパフォーマンスが発揮されるよう設計されています。これを超えると糖化が生じ老化の引き金になるとされています。

しかし化学的には、37℃の水中でアミノ酸やタンパク質とグルコースを混ぜていても何も生じないと思います。

生体内、特に血液中には非常に多くの物質が含まれていますので、何か触媒するようなことがあるのかもしれませんが、この「糖化」というのはあまり納得できない反応のような気がします。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿