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東洋医学での「体質改善」とは何を意味するのか

2022-04-16 10:30:05 | 健康・医療
このところ東洋医学に興味がありいろいろ調べていますが、ひとつには漢方薬はすべて「生薬」つまり自然の動植物や鉱物を使っているところもあります。

私は医薬品を有機合成していましたが、別に人工物が良くないというわけではありませんが、自然の物質の方が何となく身体にやさしいような気がします。

東洋医学において体質とは、風邪をひきやすいとかアレルギー体質といったその人が持つもともとの独特な体の性質と、生まれてからの生活環境や食習慣などがあわさった相互作用の結果で形成されると考えられています。

健康的な体質とは、体を構成する「気・血・水」が過不足なくバランスよく存在し、体内を滞ることなく循環している状態を指します。ここでの「水」とは、血液以外の体液のことで津液とも呼ばれています。

生まれつきまたは生まれてから環境などの何らかの原因により、「気・血・水」のいずれかが不足している場合は「虚弱体質」に分類し、その流れが滞ってしまった場合は「代謝障害」に分類します。

さらにそれぞれの特徴から7つに分類しています。気が不足気味の「気虚体質」、血の不足の「血虚体質」、水の不足の「津虧体質」、気が滞っている「気滞体質」、血が滞る「血滞体質」、水が滞る「痰湿体質」、興奮しやすい「陽盛体質」となっています。

各体質の詳細は省略しますが、気滞、血滞、痰湿の「代謝障害体質」が重要とされています。気滞体質は元気ややる気という生きるエネルギーのもととなる「気」が、正しく心身体をめぐっていない状態です。

気を巡らせる働きなどを持つ肝がストレスなどにより機能低下することが大きな要因とされています。痰湿体質は体の中の水分が過剰になっている状態です。

身体を潤したり関節や筋肉の動きをスムーズにする働きのある水ですが、必要以上になると気や血の働きを邪魔する存在になったりするようです。こうした余剰な水分を湿といい、湿が冷やされて固まり環境が悪くなったものを痰といいます。

こういった代謝異常体質は、一旦形成されるとそれが原因でまた二次的に新たな病気を引き起こす誘因となり特に注意が必要です。

その人の気力と体力が十分に備わっていれば、自然治癒力によってバランスを取り戻せますが、偏りのある生活習慣が長く続いていると、自然治癒力が弱まって復元が困難になりその体質のもとで何らかの病気を発症しやすくなるとしています。

東洋医学では以上のような未病体質を改善する場合は、生活習慣を見直しながらその体質に合った漢方薬を一定期間服用するなど、じっくり時間をかけて体質の改善を図ります。

この辺りが現代医学とは異なった、症状を改善するより未病を防ぐという東洋医学の面白いところかもしれません。


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