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第25回音文協札響稚内定期演奏会

2010年05月25日 | Music

5月22日(土)稚内総合文化センターで

札幌交響楽団稚内定期公演が開催されました


 指揮 高関 健(札響正指揮者)

 曲目 ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲集「和声と創意の試み」op.8「四季」

    ドヴォルザーク 交響曲第9番ホ短調op.95「新世界より」


今年がついに第25回目となります

市内の医師や地元金融機関の理事長、建設会社社長などが発起人となって好楽家を募り

自治体、地元企業、新聞社などに協力を働きかけ、その地道な継続で続いての25年です

1年に1回とは言え札響のようなプロオケを聴く機会は大変貴重だと思います

僕自身、毎年、楽しませてもらっているのですが

それだけに少々、不満もあるのです

それは25年続いてきたオーソドックスなプログラム

これは主催者側の要望、或いは、地方公演ならではの理由等あるのかも知れませんが

学校の音楽の教科書に載ってるような曲目ばかりでは少々飽きてしまう

「新世界」や、昨年の「フィンランディア」は何度やっただろうか?

実は世はクラシック・ブームです

これは「のだめカンタービレ」の大ヒットによるところが大きいと言われています

僕もこの「のだめ」の大ファンの一人

勿論、「のだめ」でもオーソドックスな交響曲を取り上げてはいます

演奏場面で使用された曲ではベト7、ブラ1が挙げられます

例えばベートーベンを例に取ってみると、教科書では「運命」「第9」が載っているので

誰もがタイトルと有名なフレーズは知っている事でしょう

でも、ベト7は「運命」や「英雄」といったサブタイトルが付けられていない

第一番・第二番・第八番に並ぶマイナーな存在であったといえます

ところが、最近、巷ではベト7が再評価されていたりするのです

そのきっかけとなりベートーベンの代表曲として再認識されるようになったのが

「のだめ」の影響と言っても過言ではないのです

クラシックを授業でしか聴いてなかった若者層にも浸透するきっかけを作ったといえるでしょう

また、協奏曲にしてもラフマニノフのピアノ協奏曲2番、チャイコのヴァイオリン協奏曲など

これらはクラシックファンのみならず聴く者が無条件に引き込まれしまう楽曲だといえます

ある意味、聴き映えのする、壮大で、美しいメロディーが印象的なものばかりで

「これこそクラシックだ!」といわんばかりの曲が使用されたように思います

また、ピアノ曲ではラヴェル「道化師の朝の歌」、ドビュシー「喜びの島」

他にもSPドラマ編での「ティル」や、映画版のラヴェルのピアノ協奏曲など

ややマイナーであるものの魅力的な作品ばかりを取りあげているのに驚かされます

つまり、音楽の授業やテレビやCMなどで聴いたことがなくとも

クラシック入門者を虜にしてしまうような楽曲ばかりが使用されているのです

誰もが知ってる有名な曲=誰もが聴いてみたい名曲ではありません

「のだめカンタービレ」で聴ける曲に共通して言えるのは

普遍的なメロディーの美しさと、音の面白さが共通しているような気がします


また、札響の演奏会には市内はもとより宗谷管内の吹奏楽部の生徒が多数訪れます

札響のプレイヤーにレッスンを受ける機会もあります

少なく見積もっても会場の4分の1が吹奏楽関係者でしょう

それならば、古典や交響曲ばかりのプログラムではなく

近代管弦楽曲等を取り上げて欲しいというのが現場の声としてよく聞かれます

なぜなら、せっかくレッスンを受けても、その先生の音が聴けないとうのは余りに寂しい

今回の「新世界」、これは有名な話ですが、シンバルは第四楽章の1打ちのみ、

チューバも第二楽章のコラールで10小節にも満たないほどしかないのです

同じロマン派でもチャイコやマーラーなら管楽器が活躍するし良いのになと思います

前述したように、主催者側の要望、地方公演ならではの理由等々あるのかも知れませんが

もう少しプログラムを考慮して頂けたなら幸いです

そして、また来年も素晴らしい演奏を楽しみにしています
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