9月23日(金)
イオン名寄ショッピングセンターで行われた
「土田英順 東日本大震災チャリティーコンサート」の司会に行ってきました
チェリストの土田英順さんによるチャリティーコンサート
演奏会の入場料は無料で、当日会場にて募金箱を設置し
被災地の支援を行うための義援金を募ります
お預かりした義援金は日本赤十字を通じて、被災地支援にあてられます
土田英順さんはこれまで、日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任し
若い頃にはボストン交響楽団、および、ボストン・ポップス交響楽団でも演奏
現在はソリストとして札幌を拠点に全国各地で活躍するかたわら
「春の夜想曲~菖蒲池(あやめいけ)の団欒(だんらん)~」では海外公演も果たしています
また、2007年には役者デビューをする一方、73歳にして初めてパソコンを購入し
道新ブログ「ボストンバッグにチェロと酒」を綴り、人気を博しています
この東日本大震災チャリティーコンサートについてですが
震災後、すぐにはじまり、これまでに札幌をはじめとして、道内では函館、旭川、
室蘭、北見などを回り、これまでに50数回ものコンサートを行ってきました
コンサートと言っても、「呼ばれればどこへでも」という精神で
レストラン、カフェ、スーパー、学校、公民館など場所を選びません
この名寄の前日は枝幸町で、翌日は札幌でまたコンサートというハードスケジュールでした
そして、このコンサートはあくまでもボランティアで行っているという事!
ギャラなどは一切受け取っていないんですね
またサポートスタッフが善意でキャンピングカーを出し移動を担当して下さったり
会場設営や募金箱の設置、CD販売などを手伝って下さる方もいらっしゃいます
主催者側が活動資金という名目で交通費程度をくれる事はあるようですが
基本的には会場で販売するCDの利益(これも一枚につき1000円は義援金へ)のみ
そんなこんなで今回の名寄が53回目のチャリティーコンサート
ここまで集められた義援金の累計は600万円を超えています(HP調べ)
本当に素晴らしい活動ですよね
コンサートはシューベルト「アベマリア」、エルガー「愛のあいさつ」といった
一度は誰でも聞いた事のあるような耳馴染みあるナンバーから
本格的なチェロファンには嬉しい、バッハの「無伴奏チェロ組曲」なども演奏され
土田さん自身がNHKの番組の為に作曲した「想念」という曲や
アンコールには「冬のソナタ」や「浜辺の歌」なども演奏され
約1時間半に渡って会場を温かい音色で魅了しました
普段は演奏しながらご自身で曲紹介などを挟みながら進行しているようですが
たまたま司会者がいて、しかもそれが吹奏楽団の指揮者だと知り
曲の合間に軽いトークセッションをしながらという形で進行する事になり
仕事という事を忘れ楽しくお話させて頂きました
他にも個人的に楽屋でボストン響時代のお話などを色々と聞けて嬉しかったです
チェロという楽器は一般的にオーケストラで使用されている弦楽器を小さい順から言うと
バイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスという風になりますが
音域的には中低音という事になるかと思います
室内楽やソロとしても重要な楽器、それがチェロです
あたたかみがあり、やさしく包み込むような深い音色が特徴
一説によると、弦楽器の中でも特にチェロの音色は心地よく
気持ちを落ちつかせる癒しの効果があるようです
この理由はチェロの音色が人間の声に近い音域であるからだといわれています
また、昔の著名な作曲家が作った曲を分析すると、川や海の水の音、風の音など、
自然の中に存在する音のゆらぎに不思議と一致することが証明されています
昔の作曲家たちは、自然の音を知らず知らずのうちに曲に盛り込んでいたのでしょう
だからこそクラシック音楽が長い間親しまれてきたのかもしれません
会場に訪れた皆さんも、土田さんの奏でる癒し効果抜群のチェロの音色を堪能していました
スケジュールが合い呼んでくれれば、稚内にも来て下さるという事でした
遠方なのでどこか近隣町村と日程を合わせて出来れば良いんですけど…
どうにか稚内市民の皆さんにも聞いて頂ける機会を作れたら良いですね