
8月31日(水)
コルサコフ市内からバスで東へ10分程の所にあるのがプリゴロドノエです
ここは、なんといってもLNG(液化天然ガス)プラントで有名な場所
今では「サハリン2」の名称とともに、この地名が日本の新聞に載るまでになりました
日本統治時代には「深海村(ふかみむら)」と呼ばれ
日露戦争で日本軍が最初に上陸したのがこの辺りになります
さて、LNGプラントとは天然ガスを液化する工場であり
その生産能力は年間960万トンといわれています
サハリン北東沖のガス掘削地からパイプラインを通ってきたガスを液化して
プラント沖の桟橋から巨大な船で海外に輸出しているのです
主な輸出先といえば実は日本が主要な輸出先であり
東京電力をはじめ電力4社、東京ガスはじめガス5社が60%以上を購入しているのだそう
さらに日本以外でも、アメリカや韓国に輸出されているといいます
プラントやパイプラインの建設は殆どが日本の企業が手掛けたというから何とも皮肉なものです
今回はLNGプラント敷地内に入ることは残念ながらできなかったので未舗装道路から観察
中心には二つの巨大タンクがあり、一基10万立方メートルものLNGを貯蔵できるらしいです
といってもどの程度のものか想像はつきませんが
LNGプラントとしては世界最大規模なのだそうです
さらに倉庫のような建物、パイプが複雑に入り組んでおり
ファイナルファンタジーの世界を彷彿とさせます
ただ、これだけ大きなプラントにもかかわらず
意外にひっそりとしているというか、人の姿をあまり見かけません
何とも不思議な光景です
前述したようにサハリン2というのはサハリン北東部に位置してます
わざわざ800kmもの長さの陸上パイプラインでここに結んでいるのは
このアニワ湾が流氷に覆われることがないからなのだそうです
長い桟橋に巨大タンカーが停泊し、2~3日かけLNGを満たし出航して行くのです
そして、LNGだけでなく、同じように石油の積み出しも行われて
この手のタンカーが宗谷海峡沖を年間三千隻もの船が通っているのです
ふと、今から15年程前のナホトカ号重油流出事故を思い出しました
あの事故で日本海沿岸が甚大な被害を受けたことを考えれば
これらの船も座礁・転覆し油濁事故が起らないとは限りません
今度はこの宗谷近海・オホーツク海が被害を受けないことを願うばかりです

軍用基地ようにも見えます。

2つの巨大タンク。

本当に大きなタンカーでした。

目の前で海水浴をしてる人がいました。沖に流されないのか心配です。
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