田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

むかしのくらし展から

2023年01月26日 | 日々の出来事

 街なかにある図書館で「むかしのくらし展」が開催されています。前回のブログで、子どものころに見た路上の商いを紹介しましたが、ここでは戦後の生活用具などが展示されていました。

 昭和のにおいがする二間続きの部屋。向田邦子の家庭ドラマに出て来そうです。足踏みミシン、黒電話、ちゃぶ台があります。

 丸火鉢。我が家に電気こたつが来るまでは部屋の真ん中に陣取っていました。唯一の暖房器具であり、調理用具でもありました。この上で餅やスルメを焼き、祖母がお好み焼きを作ってくれました。時どき、新聞に家庭での一酸化炭素中毒の記事が出ていた時代です。

 右は炭火を入れて使うこたつ。隣の家に遊びに行った時にありました。小さなものです。

 あんか。中に火をつけた豆炭を入れ、火傷しないように袋に入れて使うそうです。これは見たことはないですね。少しあとでしょうが、電気あんかは使った覚えがあります。

 左はエベレストジャー。右は、つりこしじょうけ。夏場になると、湿らした布巾を敷き、残ったご飯を入れて上から吊るしていました。でもお茶碗に飯をよそう時、やはり臭いがしました。

 いろいろ使い勝手があった七輪です。台所横の三和土で使っていましたが、茶の間を広げたときに庭に出しました。ご近所では家の前で写真のように魚を焼く風景も見かけましたね。燃え尽きた練炭の灰は庭の隅や、時には道路の穴ぼこに補修材として捨てていました。

 盥と洗濯板。

 家の横にはこうしたゴミ箱があり、清掃人が個別収集していました。ある本に、東京ではオリンピック開催の前からポリバケツ収集に変わっていったと書かれていました。環境美化の一環だったそうです。

 子どもの玩具もあります。模型飛行機は私たちには少し高級な玩具でした。機体のバランスが悪いと真っすぐ飛ばなかった。

 めんこ。筑後地方ではパッチやパッチンと呼んでいました。他の札を裏返すために油を塗って重みをつけたり、縁をほぐしたり工夫をしたものです。ある時、兄のパッチを勝手に持ち出して勝負に負け、数を減らして帰ったらひどく怒られました。

 真ん中は紙巻き火薬鉄砲。定番の男の子の遊び道具です。駄菓子屋で売っていて、これを手に友達と住宅街を駆けて探偵ごっこをしていました。巻き火薬ではなく、一個ずつ火薬を装填する鉄砲もありました。そちらが本物らしく見えましたが値段が高くて買えなかった。

 写真から。ダッコちゃん。一大ブームになり、どこでも誰でも腕に抱っこさせていました。角度によって目がウインクするビニール人形です。消えるのも早かった。

 フラフープ。これは男女の区別なく流行りました。遊びすぎると腸捻転になると脅かされて私は買ってもらえませんでした。友達に借りて回したことがありますが、なかなか難しかったです。

 紹介したのは昭和30年代ころまでの生活用具や玩具です。十年ひと昔と言いますが、五十年を過ぎると大昔になるのでしょうね。私の子ども時代など歴史の彼方です。市の文化財保護課では地面を掘ったり古文書を解読するだけでなく、こうした民俗資料も収集保存しています。

 

 

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