桃の節句は春本番を思わせるうららかな日和でした。思い立って博多の街をぶらぶらすることにしました。福岡には用事のある時にしか来ないので、町の様子や地理には不案内です。しかし、たまには町をそぞろ歩くのも良いかと思いました。
まずは県庁前の東公園をぶらりと歩きます。緑が深く、感じの良い公園です。
福岡県庁です。公園の一部を転用して建設されました。写真では見えませんが、両側に議会棟と警察棟があります。最後にここに来たのは10年近くも前になります。県庁には県民や市町村、企業関係者など多くの人が出入りしています。
昼食は地下食堂を利用しました。美味しいという程のものではありませんが、値段が安いのが取り柄です。県庁には現役で仕事をしていた時に来たので、ロビーを歩いていると昔を思い出し、今浦島の気分になります。トイレの鏡で自分の顔をじっと見て、これで背広を着たら県庁職員と間違えられるだろうかなどと、あらぬことを考えました。
県庁を後にして地下鉄で呉服町まで行き、そこから博多の街を歩きます。
「博多町家」ふるさと館にやって来ました。昔の博多の町に関する資料が展示されています。
中に入ると博多人形の黒田官兵衛が出迎えてくれます。大きい人形です。
「博多松囃子」です。いまの博多どんたくの前身です。天蓋のようなものが笠鉾です。お囃子に合わせて人形が動きます。どんたくに因んだお菓子としては、博多ぶらぶらや博多通りもんがあります。
昔の商家の内部です。 一般的に、間口を狭く奥行きを深く造られていたそうです。京都の町家と同じですね。
ふるさと館のすぐ傍に櫛田神社があります。博多の総鎮守だそうです。博多山笠のクライマックス、追い山の出発点でもあります。境内の広場を回ってから外に走り出すのですが、思ったより狭い場所でした。
どんたくや山笠など博多の祭りは有名ですが、私は見たことがないし関心がありません。祭りはその土地に馴染みがないと愛着が湧かないのでしょう。
櫛田神社も筑後人の私とはご縁がありません。しかし、伝統を大切にすることは良いことだと思います。神社には若い観光客が結構いましたし、中国語を話す家族連れも来ていました。今はこんな所にまでという観光地に、外国人のカップルや家族が来ています。でも団体ツアーのような違和感はなく、日常的な風景になりました。
上川端商店街を歩きました。多くはないですが、そこそこ人通りがあります。この商店街はまだ元気なようです。歩いていると色々な店が目に入ります。洋品店のほか紙屋、荒物屋、仏壇店、靴屋、判子屋、刺繍店、銃砲店、和装小物屋、提灯屋など色とりどりで、昔の商店街そのままでした。
懐かしいですね。以前は古い商店街はどこもこんな感じでした。
那珂川です。左が博多、右手が福岡になるのでしょうか。水上バスが走っていました。
旧福岡県公会堂貴賓館です。明治43年の竣工で、国の重要文化財です。初めて見ました。
正面にあるのは山ではありません。アクロス福岡という8階建てのビルです。南側を階段状の設計にして、テラス部分に木を植えています。年月が経って、今では緑の丘のようになっています。県庁が移転した跡に建設されました。
別の角度から見ます。右手に立っている円柱は、旧県庁の玄関の車寄せの屋根等を支えていました。記念にこの中央公園に置かれています。記憶に残すための柱ですが、墓標のような気もします。この種のモニュメントが公園のあちこちにあります。
この辺りは福岡市役所もあるビジネス街で、若い人が大勢行き来しています。彼らに交じって歩いていると、まだ働いていた時の気分が甦って来ました。そんなに昔のことではありません。今日は少し若返ったような気がした一日でした。
私も知識としては知っていますが、地理に詳しくはありません。
福岡の町を車で走ったことは、あまりありません。
それに都市高速は狭いので、怖くて一度も利用したことはないのです。
疑問には思っていましたが、私は福岡に行くと…
つねづねに不思議?に思っておりました。
(博多に行く)ということはあまりないです!
月に一度くらい仕事で行くのですが、常に
駅の前で会議ですからヒルトンホテルか
全ニックウ《旧ホテル名>しか行きません。
車で帰るとき高速の入り口まで道をよく間違えます
福岡では都市高速に乗りません、、
北九州は都市高速は乗ります!
天神地区のある那珂川の西が武士の町で福岡です。
那珂川と御笠川に挟まれた地域が昔からの博多商人の町です。
行政区として博多区が出来たので広くなりました。
今の博多駅付近は、駅が出来るまでは田畑が広がっていました。
福岡の市名については市制施行時に福岡と博多が議会で争った結果、紆余曲折があって福岡市に決まりました。
その代り、同年に開通した九州鉄道(鹿児島本線)の駅名を博多駅としたそうです。
白石一郎氏の「十時半睡事件帖」シリーズを読んでいた時に,黒田藩福岡の地理が気になり,地図を片手に物語を追っていました。川を挟んで博多と福岡で様子が違うということでした。商人の町と武家地ということでした。
小説の中で知った土地を,再度ブログで拝見できて,行った事は無くても,身近に感じられ嬉しく思いました。ありがとうございます。
これからも 九州各地レポート 楽しませていただきます。
有難うございました。