携帯電話業界ブログ

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グーグル携帯、静かにデビュー 米で販売スタート Androido普及へ一歩

2008-10-26 | 端末メーカー/世界



 米携帯事業者大手のTモバイルは22日、インターネット検索最大手グーグルが開発した無償ソフト群「アンドロイド」を搭載した初の携帯電話「G1」を米国で発売した。

 初日には、ニューヨークの店舗に行列ができるなど、まずまずの出足となった。


●売れ行き予想以上

 「グーグル携帯」発売イベントが行われたニューヨークの中心街、タイムズスクェアにあるTモバイルの店舗では、この日1日で約120台を売り上げた。

 発売に先駆けてネット予約を受け付けたにもかかわらず、早朝6時から70人ほどの列ができた。G1は台湾HTC製で、価格は2年契約の場合で179ドル99セント。

 同店のエリック・ホーランド店長は、「売れ行きは予想以上。ネット閲覧機能などに加え、キーボードなど操作性の良さが受けているようだ」と話した。

 同店でG1を購入した客のうち、約半数は他社からTモバイルに切り替えた新規顧客だった。

 iPhoneからの切り替えも数件見られたという。発売風景を見る限り、熱狂的ファンが全米各地で徹夜で列をなしたiPhoneの登場時に比べると、G1はやや落ち着いた滑り出し。


●ネット広告の拡大狙う

 派手さに欠けるデビューの裏には、「アンドロイド生態系」をゆっくりと着実に形成していこうというグーグルの長期戦略が見え隠れする。

 グーグルは、G1を販売するTモバイル以外に、日本のNTTドコモやKDDI、中国のチャイナモバイル、スペインのテレフォニカなど、世界各地の大手通信会社や端末メーカーなどと協力関係を購築済み。

 「アンドロイド」搭載携帯は、今後も世界各地で様々な協力企業が市場に投入していく見通し。

 ネットサービスとの親和性が高い「アンドロイド」普及をきっかけに携帯ネットユーザーのすそ野を広げ、収益源となるネット広告収入の拡大につなげるのがグーグルの最終目標。

 iPhone1機種の販売増に携帯戦略のすべてを賭けるアップルとは、スタンスが異なる。グーグルにとって、22日の「G1」米国発売は大きな野望に向けた小さな一歩に過ぎない。





【記事引用】 「日経産業新聞/2008年10月23日(木)/3面


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