携帯電話業界ブログ

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携帯電話3社が今冬・来春モデルを発表 スマートフォン、選択肢広がる

2010-11-10 | 携帯事業者/日本



 携帯電話大手3社の今冬・来春商戦向け端末が8日、出そろった。主役は米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマートフォン。

 一般携帯でおなじみの機能を組み込んだ機種を筆頭に、電子書籍にも対応する大画面型や、3次元(3D)映像対応などバラエティーに富んだ内容。

 各社はスマートフォン選びの選択肢を広げ、利用者のすそ野拡大を目指す。


●iPhoneが6割

 MM総研によると、2010年4―9月期の国内スマートフォン市場のシェアは、ソフトバンクモバイルが展開するアップルの「iPhone」が6割を占めた。

 優れた操作性やビジネスモデルが快走の理由であるが、そもそもスマートフォンの選択肢が少ないことも背景にある。今冬・来春商戦の各社のラインアップがそうした状況を変化させる。

 8日に発表会を開いたNTTドコモは、全30機種(事前発表した端末を含む)のうち6機種がスマートフォン。

 有機ELディスプレーを採用した「ギャラクシーS」(サムスン電子製)を筆頭に、3D映像対応の「LYNX3D」(シャープ製)、初心者の使い勝手にこだわった「オプティマスチャット」(LG電子製)など。

 山田隆持ドコモ社長は、「より幅広い利用者に、より身近に便利に使ってもらえる」とアピールする。

 ソフトバンクは「今後も主力はiPhone」(孫正義社長)だが、全24機種中7機種をアンドロイド端末とした。目玉の「ガラパゴス」(シャープ製)は、女性のニーズに応えて13色を用意。

 「iPhone以外のスマートフォンを求める消費者(の取り込み)にも力を抜かない」(同)と強調する。


●和製スマートフォンに注力

 携帯で一般化している機能がないことが、スマートフォン普及の阻害要因とされてきた。そこで今回各社は携帯でおなじみの機能を組み込んだ”和製スマートフォン”に力を入れる。

 おサイフケータイやワンセグ、赤外線通信機能などに対応させたものだ。さらにKDDIの「IS03」(シャープ製)はカメラのシャッター用ボタンを設置するなど細かい部分に気を配った。

 「日本の消費者の使い勝手にこだわった」(田中孝司KDDI執行役員専務)と自信を示す。選択肢が飛躍的に増え、和製スマートフォンが登場することで、スマートフォンへの敷居は一気に下がる。

 携帯からの移行が爆発的に進み、「スマートフォン新時代」(山田ドコモ社長)の到来が現実味を帯びる。




【記事引用】 「日刊工業新聞/2010年11月9日(火)/10面」


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